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車いすカーリング日本選手権、苦難の1年を越えてKiT CURLING CLUBが2年ぶりの優勝

車いすカーリング日本選手権、苦難の1年を越えてKiT CURLING CLUBが2年ぶりの優勝

フランス・アルプス大会へつなげる、チームの決意

高橋の涙の裏には、大会直前に届いた恩師の訃報があった。車いすカーリングを始めてからの10年間、付きっきりで指導してくれたコーチが他界。悲しみに暮れるなかでも、「泣いていたら怒られる。『思いっきりやってきなさい』とコーチなら言うはず」と、その教えを胸にプレーを続けた。

フォームを改善して大会に臨んだ高橋

昨年の日本選手権では、優勝候補と目されながらも3位に終わり悔しさを味わった。その敗戦を糧に、高橋はこの1年、貪欲に変革を求めてきた。今年2月には世界トップレベルである韓国代表チームから助言を受け、フォームを刷新。猛練習を重ねてきたドローショットが今大会で見事に結実した。フォースの役割を遂行する見事な一投を次々と決め、自らの手で優勝を手繰り寄せた。

KiT CURLING CLUBを中心に構成された2024-25シーズンの4人制日本代表は、2024年の世界選手権(Bプール)で日本史上最高(当時)の銀メダルを獲得し、2025年の世界選手権(Aプール)では9位。札幌で暮らす高橋は、以前は別のチームで活動し、北見を拠点とするKiT CURLING CLUBには日本代表活動時のみ合流していた。しかし、「普段から同じチームで活動したほうが日本代表で活きる」と移籍を決断。正式にチームの一員となり、これが嬉しい初優勝となった。

スキップの柏原一大も前回の悔しさを力に変えた。
「昨年は世界選手権の惰性で日本選手権に入ってしまった部分があった。世界の強い国に勝てても、国内で今まで負けたことのないチームに負けてしまう。そういうメンタルも含めて切り替え、今回は合宿を組むなどイチから準備した。準備を重ねてきた分、喜びもひとしおです」

2年ぶりの優勝を飾ったKiT CURLING CLUB

王座奪還により、チームは2030年フランス・アルプス冬季パラリンピックの出場枠争いにつながる、次回世界選手権への挑戦権も掴み取った(ポイントレースは、2027年の世界選手権からスタート)。

「自分たちの手で勝ってポイントを取り、2030年へつなげたい」と先を見据える高橋。リードの松田華奈も、優勝に安堵の表情を浮かべつつ、「まだまだ課題もある。これから大きい大会に向けて、また新たな形で一つひとつ乗り越えていきたい」と語る。

世界の舞台へ向けたチームの挑戦は、ここからまた新たなフェーズを迎える。

柏原は「仲間を信じてプレーできたことが優勝の要因」と話した

text & photo by Asuka Senaga

配信元: パラサポWEB

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