ガラス越しに届いた一言
出社して給湯室へ向かう途中、会議室の扉が少しだけ開いていました。中からは課長の声が聞こえてきます。「子持ちはすぐ休むから仕事を任せられない」。耳を疑いました。確かに、息子の発熱で月に一度くらいは休むことがあります。でもその分、早朝に出勤して書類をさばき、退社前には翌日の段取りまで終えてから帰っていました。誰にも迷惑をかけたくない、その一心で神経をすり減らしていた毎日だったのです。
息子の熱で休んだ日
それから一週間ほど経った朝、息子が高熱を出しました。
朝6時、保育園と職場の両方に連絡を入れました。「申し訳ありません、息子が急に熱を出してしまって。今日はお休みをいただきます」。送信ボタンを押しながら、また「任せられない」と思われるのだろうかと不安が膨らみました。寝込む息子の額にタオルを当てた合間に、夕方になってスマホを開くと、チームのグループチャットには見たことのない長さのやりとりが並んでいたのです。
