返さなければと思いながら、後回しにした連絡
彼女から最初のメッセージが届いたとき、出かける相談だとはすぐにわかりました。けれど、どこに行くか、いつにするかを考えるのが、僕はどうも苦手なのです。少し考えてから返そう。そう思っているうちに、別のことに気を取られ、返信は後回しになっていきました。やがて「お店、予約しちゃってもいい?」というメッセージが届きました。任せるよ、と打てばいいだけなのに、決めごとを迫られている気がして、僕はまた画面を閉じてしまったのです。
つい口にした、前の彼女との比較
それでも返事をせずにいると、彼女から「予定わかったら教えてね」と続けて届きました。立て続けの連絡に、僕は急かされているように感じてしまいました。そのとき、ふと前の彼女のことが頭をよぎったのです。あの子は予定の相談で何度も連絡してくることはなかったし、こんなふうに迫られることもなかった。その思いつきのまま、僕は「前の彼女は、こんなにめんどくさくなかったのにな」と送ってしまいました。正直に言っただけだと、そのときは思っていたのです。
