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『弟にばかりお金をかけて』と母を恨み続けた私が、結婚を機に実家で見つけた2つの通帳

『弟にばかりお金をかけて』と母を恨み続けた私が、結婚を機に実家で見つけた2つの通帳

引き出しの奥にあった2冊の通帳

封筒の中には、私の名前が印字された通帳が入っていました。ページをめくると、私が大学に入った年から、毎月一定の金額が振り込まれていたのです。表紙の裏には母の字で「姉の結婚資金・夢の応援金」と書かれていました。

その隣に、もう一冊。弟の名前の通帳でした。同じ日付に、同じ金額。一円も違わずに積み上げられていたのです。立ったまま、ページの数字を何度も指でなぞりました。背後で襖が開く音がして、母が部屋に入ってきます。私の手元を見ると、母は一度だけ間を置いてから、ゆっくりと口を開きました。「ずっと同じだけ愛してたのよ」。

そして...

母は私の隣に座り、当時のことを少しずつ話してくれました。「公立を選んでくれたあなたに、何も返せていないのが本当に申し訳なくて」「言葉にしたらかえって嫌な思いをさせると思って、ずっと言えなかったの」。私は通帳を抱えたまま、「ごめんね」と「ありがとう」を交互に繰り返していました。

長い間、抱えていた恨みが、その夕暮れにほどけていきました。結婚式で読むつもりだった母への手紙を、私はその夜に書き直しました。見えない場所で守られていた愛情に、20年もかかってようやく気づけた自分のことを、これからの人生でゆっくり許していくつもりです。

(30代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

配信元: ハウコレ

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