尾碕は、NHK連続テレビ小説『虎に翼』で星航一の長女・星のどか役を演じ、瑞々しい演技で一気に注目を集めたこともある若手女優。そのためか、今回の泥沼劇はかつて別の朝ドラ女優が直面した過酷な独立トラブルを強く想起させる構図となっており、芸能界の契約構造が抱える根深い問題が再び白日の下に晒されている。
◆ 「到底容認できない犯罪行為」朝ドラ出演直後に勃発した異例の応酬
事態が動き出したのは5月31日。尾碕が自身のSNSでオスカープロモーションからの退所を電撃報告したことが発端だった。しかし翌6月1日、事務所側が「契約は継続中であり、解除に合意した事実はない」と即座に反論。
さらに6月2日には尾碕側が詳細な経緯を記した文書を公表し、同日中にオスカーが再反論の声明を発表するという、異例のスピードと熱量での応酬が続いているのだ。まさに飛躍のタイミングで起きたこの全面戦争に、業界内外からも驚きの声が広がっている。
尾碕側が2日に公開した文書の内容は、事務所への強い不信感に満ちていた。数か月前から退所の意思を伝え、円満な解決を目指して協議を続けてきたものの、事務所側から問題解決に向けた具体的な提案や回答はほとんど得られなかったと主張。そればかりか、一方的な要求や威圧的とも受け取れる対応が繰り返されたと述べた。
さらに、協議が進まない中で新規の仕事の見通しも立たず、俳優としての活動に重大な支障が生じたとした上で、「協議の過程で、到底容認することのできない犯罪に該当し得る行為が確認された」と、決定的な一線へと踏み込んだのである。
この「犯罪行為」という一文が、今回の騒動を一気に刑事事件の手前へと深刻化させる決定的な引き金となったようである。
尾碕の代理人弁護士は、専属マネジメント契約は法的にいつでも解除が可能であると主張し、事務所側が交渉に応じなかったため、やむを得ず契約解除に踏み切ったという正当性を強調した。
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◆ オスカーは全面否定「発信内容は事実と異なる」法的措置の構え
事務所側は「当社は犯罪に該当し得る行為を一切行っておらず、尾碕真花による発信は事実と異なる」と猛反論。
代理人弁護士が示した契約解除の法的見解についても「当社とは全く異なる一方的かつ独自の主張であり、根拠はない」と一蹴した。
オスカー側はすでに顧問弁護士と連携し、法的正当性を担保した対応を行っていると説明。尾碕に対する具体的な法的措置の検討を進めていることを明かし、業務に重大な支障が生じた場合には「正当な措置を講じる」という強い決意を示した。
双方の主張は一歩も引かぬまま完全に平行線をたどっており、事態はさらに緊迫の度合いを増している。
