【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が拝見した最新映画の中から、おすすめ作品をひとつ厳選して紹介します。
今回ピックアップするのは、MEGUMIさんが企画・プロデュースをした映画『FUJIKO』(2026年6月5日公開)です。1970年代を舞台にしたシングルマザーの奮闘記! めちゃくちゃ面白かったのでご紹介したいと思います。
では、物語からいってみましょう。
【物語】
1977年の静岡。娘の麻理を出産した富士子(片山友希さん)でしたが、姑(YOUさん)と義姉から理不尽な扱いを受け、実家の母(岸本加世子さん)も巻き込んで大げんかに発展。
結果、離婚することになりますが、娘の麻理を姑に奪われてしまいます。しかし、富士子は娘を取り戻し、シングルマザーとして生き抜くと決心。人生の荒波に自ら突っ込んでいくのです!
【離婚やシングルマザーが許されなかった時代】
1977年と言えば昭和52年。まだこの頃は「離婚なんてみっともない」と親に嘆かれ、シングルマザーなんて言葉もなく「母子家庭」と言われ、ひとりでがんばって子どもを育てていても肩身の狭い思いをしなければいけなかったのです。そんな時代にシングルマザーとして生きる決心をした富士子。
冒頭、姑と義姉から「家事も育児もしながら仕事もしろ!」と迫られ、「まだ麻理は赤ちゃんだから」と言っても「それが嫁のつとめだ!」と怒鳴られ、夫は全然助けてくれず……という、とんでもない状況なんですよ。
結果、娘を奪われてしまい富士子は絶望するのですが、ウーマンリブ活動を見学したとき、女性たちの闘う姿に感化され「麻理を取り戻す!」と宣言。娘の奪還に成功し、ここから富士子の自立への道がスタートします。

