【行動あるのみ! 動き続ける勇気】
富士子は、どちらかといえば流されながら生きてきたような女性。最初のほうなんて、理不尽な扱いにとまどいつつも言いなりでしたから。でも、娘を取り戻してからは人が変わったようにアグレッシブになります。
仕事を得るためにひたすら足を使って保育園探しをし、古い部屋を提供してくれた喫茶店のママ(MEGUMIさん)の店でバイトしながら、新しい職探し。その姿は常に必死なんです。
でも悲壮感はなく、いつの間にか「がんばれ」とエールを送りたくなってしまう。
それは富士子が愚痴ったり、不運を人のせいにしたりせず、トラブルに巻き込まれても、失敗しても、常に前を向いていたからだと思います。そして人に助けてもらったら感謝を忘れない。そんな人柄が運を引き寄せたんだな〜と。
【木村監督のお母さんの実話】
本作は、木村太一監督のお母さんの実話がベースになっています。
登場人物たちの心情を大切にしながらもユーモアも忘れず、軽快に、母のたくましさをテンポよく映し出しているため、まったく重くない。だから「私もがんばる!」という明るい気持ちになれるのかも。
富士子の人生は逆境に次ぐ逆境ですが、壁をぶち破るだけでなく、横からすり抜けるチャッカリ感もあるところもいい。
日本とイギリスを拠点にMVやCM制作で活躍してきた木村監督ならではのセンスが演出やヴィジュアルに表れていて、感情を揺さぶられつつ、とても楽しいんです。

