自宅のベッドで
家に着いて、明かりもつけずにベッドに腰を下ろしました。鞄を膝に置いたまま、ずっと画面を見つめていました。「じゃあ帰るな」「知ってる」並んだ二つの返信を、何度も読み返しました。
冷たい、と感じました。私が甘えたかっただけなのは事実だけれど、それを軽く受け流されたようで、急に自分が幼く思えてきたのです。「重い」と思われたのかもしれない、疲れさせているのかもしれない。考えるほど涙が出てきて、しばらく動けませんでした。
そのとき、また通知が鳴りました。「気をつけて。着いたら教えて」彼からでした。返信を打とうとしましたが、入力欄に何も浮かびませんでした。さっきまでの冷たい返事と、この一文がどうしてもつながらなかったのです。
そして...
私が「もう着いたよ」とだけ返すと、しばらく間があって、もう一通届きました。
「俺も帰したくなかった」
それを見た瞬間、私はベッドの上で声を上げて泣いてしまいました。冷たい返事のすべてが、不器用な彼の言葉だったと、ようやくわかったのです。「じゃあ帰るな」は突き放しじゃなくて、彼なりの引き止めだったのだと。
翌朝、私は彼に長いメッセージを送りました。「昨日のあの返事、最初は冷たく感じてしまったの。ごめんね、ちゃんと聞き返せばよかった」と。彼からの返信はやっぱり短かったけれど、最後に「次は俺がそっち行く」と書いてありました。
それで充分でした。彼の言葉数の少なさに、これからも私はきっと振り回されるのでしょう。でも、その短い言葉の奥にある気持ちを信じていけたら、私たちは大丈夫な気がしたのです。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
