届くはずのなかったメッセージ
親友と彼氏の関係は、まわりから見ても仲がよく、長く続いていました。その彼から私に直接メッセージが届くこと自体が珍しく、何の用だろうと画面を開いたのです。表示されていたのは、こんな言葉でした。
「相変わらずだらしないなあ。お前、俺がいないと本当に何もできないよな」。読んだ瞬間は、私への悪口かと身構えました。けれど、これが親友に向けて送るはずだったメッセージだと、すぐに気づいたのです。読み終えるかどうかのうちに、その文字はすっと画面から消えました。送信の取り消しです。けれど、一度見てしまったものを、なかったことにはできませんでした。
考えるより先に返していた
親友の彼氏は、人前ではいつも穏やかで、優しい彼氏として認識されていました。その人が、こんな見下したような言葉を平気で送ってる。強い怒りが湧いてきました。親友がこんなふうに扱われていたなんて。心の中で、これまで気づけなかった申し訳なさと、彼への怒りが混ざり合いました。気づけば、私は返信を打っていました。「それ彼女に送ってんの?別れて」。送ってから、ずいぶん踏み込んだ言葉になってしまったと思いました。
