「車持ってるよね?」と頼んだ日
あのとき私は、深く考えずに「車持ってるよね?」と聞いていました。相手が「ええ、まあ」とうなずいたので、「じゃあ、みんなの送り迎えお願いできる?」と続けたのです。
車のない私にとって、送迎を頼める相手がいるのは本当に助かりました。みんなで助け合うものだと思っていたので、申し訳なさよりも安心のほうが大きかったように思います。
甘えていた日々
気づけば私は、当たり前のように送迎を頼むようになっていました。
「車があるんだから、それくらい平気でしょ」
今思えば、ずいぶん失礼な言い方でした。相手がいつも少し離れた場所に車を停めていたことにも、私は気づかないふりをしていました。お礼を言う回数も減っていたと思います。自分が車を持てないことへの引け目を、相手に頼ることでごまかしていたのかもしれません。
