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有村架純×南沙良インタビュー 不器用で愛おしい女性たちの人生を逆転させる選択 映画『マジカル・シークレット・ツアー』

有村架純×南沙良インタビュー 不器用で愛おしい女性たちの人生を逆転させる選択 映画『マジカル・シークレット・ツアー』

2017年、実際に起きた主婦たちによる金密輸事件に着想を得た、天野千尋監督の最新作『マジカル・シークレット・ツアー』が6月19日に公開される。突如、夫の借金と解雇を知る二児の母・和歌子 (有村架純) 、奨学金600万円の返済を抱える非正規雇用の研究員・清恵 (黒木華) 、貯金ゼロかつ未婚で妊婦のキャバ嬢・麻由 (南沙良) の出会うはずのなかった3人の女性たちが、金の密輸という秘密を共有しながら自らの意志で人生を選び取っていく姿をポップかつ切実に描く。

今回、本作で母親役に初挑戦した有村架純さんと、未婚の妊婦という難役に挑んだ南沙良さんにインタビュー。シンガポールロケの裏側や、初共演となるお互いの印象、演じたことで見出した本作の魅力についてお話を伺いました。

逃げ道でなく選択 重くなく滑稽に

——本作は、金密輸事件をテーマにした作品です。出演が決まった際のご感想をお聞かせください。

有村 3人の女性の物語というところがすごく面白いなと思いました。実話に着想を得た作品ということで、世界にはそうした犯罪がはびこっているとは思いますが、自分の実生活には本当にない感覚です。それをフィクションとして作品で体現できる面白さや、女性たちが人生をやり直すために奮起していく物語が面白そうだなと思って参加しました。

南 私は、有村さんと黒木さんと初めてお芝居させていただけることになったので、緊張しましたがすごく楽しみでした。これまで、家庭環境に問題を抱えた役や、似たような境遇のキャラクターを演じることが多くて。実はこの作品の前にも、大麻を育てる役を演じていまして、あと不法侵入もしましたし‥‥ここ1年くらいは役でずっと犯罪をしています。なので、また犯罪に関わる役が来たなと、ご縁を感じていました(笑)。

——誰にも聞いてもらえない気持ちを抱えている女性たちを演じたわけですが、おふたりは、この物語をどう捉えていますか。

南 普段生活しているときでも、与えられた環境の不平等さや理不尽さを感じることはあります。正しいことと、懸命に生きることの間で揺れる彼女たちの姿には、私自身は共感しやすかったです。

有村 彼女たちにとって金の密輸は「逃げ道」でもない。そうせざるを得なかった「選択」だったんだと思います。ただ演じる上では重たくしすぎず、どこか滑稽に見えるような、笑えるような方向性を監督と目指しました。彼女たちが密輸を楽しそうにしている姿を映し出すことが、一番かなと。もちろん行為として肯定できるものじゃないですけれど、彼女たちにとっては、自分が自分らしくいられる時間だったんだと考えています。

——有村さんがおっしゃるように、本作にはクスッと笑えるような空気感があります。監督とはどのような話をされましたか。

有村 本読みをしたとき、監督から役の紹介が細かく書かれたお手紙をいただきました。そこで人物像をすり合わせて、さらに和歌子の夫役の塩野瑛久さんともリハーサルの時間を設けてもらい、台本にはない夫婦の積み重ねてきた時間を共有しました。クランクインまでの準備時間がしっかりあったことが助かりました。

南 私も監督からお手紙をいただきました。それと家族との掛け合い部分のリハーサルもさせていただきました。麻由が外で見せている姿と、家の中で生活しているときの温度差、普段の生活での声のトーンなど、細かい部分を監督と相談させていただけたのは、役を演じる上でとても大きかったですね。

初挑戦の母役と妊婦役 そしてシンガポール

——有村さんは母親役、南さんは妊婦役ということで、おふたりとも今まで演じていない役柄だったと思います。

有村 出産した役の経験はありますが、子育てをしている主婦役は初めてでした。主婦とはどういうものなのか、金銭的な状況や環境をまず考えました。お金に余裕がない家庭だとしても、いろいろな工夫があるはずじゃないですか。そうした中で、和歌子という女性が家庭でどう存在しているのかを考えていました。

南 私も妊婦役は初めてでした。やはり慣れないので、おなかの膨らみを作る器具を持ち帰って、家でもなるべくつけるようにして、妊婦さんの動き方の感覚をつかもうとしました。

——撮影中のエピソードを教えてください。

南 私は叫ぶシーンが多かったんですが、普段あまり大きな声を出さないので、音量調節って難しいなって思いました。普通に人と話すときに、思っていたより大きな声が出てしまって、ちょっと困りました (笑)。

有村 シンガポールで走るシーンがあったんですが、結構派手に転んじゃって‥‥。「久しぶりに本気で走ると人間って転ぶんだなぁ」と (笑)。走ると危険です‥‥。

——シンガポールロケでの思い出はありますか?

有村 撮影時期は4月ごろでしたが、湿度が100%近くて、すごく暑かったです。そんな中で現地のスタッフさんも一生懸命協力してくださり、その献身的な姿勢に助けられました。

南 食べ物がすごくおいしかったです。名物のチキンライスもそうですが、みんなで食べに行った屋台のラクサがすごくおいしかったです。

有村 あとは現地のバーにも行って、ピーナッツの皮を床に捨てるという慣習も体験したよね。

南 シンガポールロケ最終日に行って、軽い打ち上げみたいで楽しかったですね。

有村 実際に金を売っているお店にも行ったんですが、スタッフさんたちが「アクセサリーを買おうかな」と言ってて和やかな雰囲気で楽しかったです。

——おふたりは、本作のポスターのように金を目の前にしたらかじりたくなりますか?

有村 劇中で使ったのは実際の重さに近づけた小道具でしたけど、本物のような重厚感がありました。かじりたくなりますよね。

南 かじりたくなります! 台本にも書いてはありましたが、本物の金を目の前にしたら‥‥と考えるとやっぱり「試してみたい」という気持ちになります (笑)。

配信元: otocoto

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