visionOSには大きな可能性があるという回答
Vision Proには廃番の噂もあるし、WWDC 23の基調講演で我々が初めて使ってからすでに3年が経つが「普及した」というにはほど遠い状況にある。筆者を含め、WWDCに取材に来るメディアの何人かはホテルで原稿を書く際に使ってはいるが、日常的に装着しているわけではない。

(今年も、ちゃんと持って行って、ホテルでは使っていた)
そこで、筆者はWWDCで正面から質問してみた。「廃番の噂もあるが、Vision Proはどうなるのか?」と。
正直なところ答えにくそうで、将来の製品計画については話せない……という前提の上ではあったが、回答としては、空間コンピューティングはまだ始まったばかり(early innings)であり、サードパーティの没入型ビデオのリリースやYouTubeアプリの追加など大きな勢い(momentum)がある……というものだった。
そして、医師によるトレーニングや手術(日本の杉本真樹先生のことだろう)、自動車メーカーによるデザインでの採用(KIAなどで使われている)、一般ユーザーによる仮想ディスプレイの利用などの利用例があり、visionOSには大きな可能性があると考えていると回答された。
Vision Proは終わるのかもしれないが、visionOSを使ったデバイスは登場する
非常に回答しにくそうではあったが、現場で回答を聞いたものとしては「visionOSには大きな可能性がある」という言い方に注目したい。
Vision Proではなく、visionOSという言葉をあえて選んだように思えたのだ。
つまり、解釈すると『Vision Proの将来については語れないが、visionOSは今後も発展して、新しい製品が出るだろう』ということだ。

(これも実空間のApple ParkのSteve Jobs Theaterの前に置かれたWWDC 26のオブジェ)
それが、Vision Proのようなビデオパススルー式なのか、Even G2のような光学パススルー式なのかは分からない。筆者の取材したところでは、Vision Pro開発時に一度『光学パススルー式では、我々の望む機能(おそらく、実空間と描画オブジェクトの完全な融合)は実現できない』という結論に達したと言っていたアップルだが、技術の進歩により新たな可能性が見えたのか?
筆者は、これからもアップルの『visionOSデバイス』に注目していきたいと思っている。
(村上タクタ)