ふくらんでいく、悪いほうの想像
それ以上は、聞けませんでした。問い詰めて困った顔をされるのが怖くて、私は写真を元の場所にそっと戻しました。
小さな私の写真は、彼の大きな風景写真の下に、隠れるように重なっています。その並びが、今の二人の距離みたいに思えてなりません。彼はもう、私のことを大切に思っていないのかもしれない。たった一枚の写真の大きさから、私はそこまで考えてしまっていたのです。
そして…
数日後、彼が一冊のアルバムを差し出してきました。開いてみると、あの日小さかった私の写真が、風景と同じ大きさできれいに並んでいたのです。
「この前のは、刷り直す前の見本だったんだ。君が写ってるのは、どれを大きくするか迷ってて」と、彼は照れくさそうに言いました。
それなのに私は、一枚の大きさだけで彼の気持ちを決めつけ、一人で勝手に傷ついていたのです。きちんと最後まで見届けていれば、悩む必要なんてどこにもありませんでした。早とちりして、悪いほうへ転がしてしまう自分の癖を、少しだけ直せたらと思います。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
