よかれと思って続けている習慣が、じつは逆効果になっているパターンも少なくありません。
今回は、腸活習慣に潜む問題点と、やさしく腸をいたわるケア方法について、あんしん漢方薬剤師の中田早苗さんに解説いただきます。
その腸活習慣、空回りかも…
まずは、腸活における意外な落とし穴について見ていきましょう。
「リーキーガット症候群(腸もれ)」とは
腸の不調には、「リーキーガット症候群(腸もれ)」が大きく関係しているかもしれません。本来、腸には「必要な栄養だけを通過させる」バリア機能が備わっています。
ところが、このバリアに小さなすき間ができると、未消化の食べもののかけら、細菌、毒素など、本来ならブロックされるはずの物質が血液中に漏れ出してしまいます。
その結果、体内で慢性的な炎症を引き起こし、便秘や下痢といったトラブルだけでなく、肌荒れ、疲労感、気分の落ち込みなどを招くのです。
「リーキーガット症候群」の原因はさまざまですが、加工食品やアルコールの摂りすぎ、慢性的なストレス、睡眠不足といった生活習慣が深く関係しているといわれています。
腸もれを悪化させる原因
腸もれには、腸内細菌のバランスの乱れも深く影響しています。たとえば、食物繊維の偏りもそのひとつ。
食物繊維は大きく分けると、「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」があります。
一般的に、腸もれの方は腸のバリアを強くするための「短鎖脂肪酸」を生み出す海藻や野菜などの水溶性食物繊維を摂ることがおすすめです。
しかし、食物繊維の種類が偏った食事は腸内環境をかえって悪化させ、便秘や下痢を引き起こすことがあります。
腸内環境を整えるためにも、まずは2つの食物繊維をバランスよくとることが大切です。
また、腸活の代表格であるヨーグルトも、体質によって向き不向きがあります。
乳糖をうまく分解できない「乳糖不耐症」の方が食べると、ガスや下痢、腸内の炎症を招く可能性があります。
さらに、腸の休息不足も大きな要因です。
食事の間隔が短い、夜遅くに間食をするなどの習慣があると、腸が消化吸収を行う時間を確保できず疲弊し、バリア機能が低下しやすくなります。
寝る前に。腸を優しく包むナイトルーティン2選
ここからは、腸をいたわるためのセルフケアを2つご紹介します。
おなかまわりを締めつけない服に替える
おなかをきつく締めつけると、腸の動きが妨げられ、消化吸収や排泄のリズムが乱れやすくなります。就寝時は、なるべくゆったりとしたパジャマを選びましょう。
さらに意識したいのが冷え対策。
締めつけの少ないボディウォーマーを活用したり、薄手のインナーやワンサイズ大きめのパジャマでおなかを包んだりすることで、腸を温めつつリラックスして眠ることができます。
睡眠リズムを整えて、腸の“休む時間”をつくる
睡眠リズムを整えるために、寝る直前の食事や甘い飲み物を控えましょう。寝る前に血糖値が変動すると、腸内の悪玉菌が増える原因になります。
夕食は、少なくとも就寝の3時間前までに済ませておきましょう。