問いかけに隠れていた不安
しばらくして、彼女から短いメッセージが届きました。
「これ、誰のサイズ?」
その短い問いかけを見て、彼女がどんな気持ちでこれを打ったのかを思い知りました。突然届いた指輪の表、自分のものではない号数、そして取り消された画像。並べれば、悪いほうへ考えてしまうのは当然でした。
僕は文字でごまかすのをやめて、電話をかけました。本当は、もっとちゃんとした場所で伝えたかった。それでも、彼女をこれ以上不安にさせるわけにはいきませんでした。
そして...
電話口で、僕は順番に打ち明けました。あの表は彼女のためのものだったこと。置き忘れの指輪をこっそり測ったこと。そのせいで号数がずれてしまったこと。話しながら、自分の詰めの甘さが情けなくなりました。
喜ばせたい一心で動いて、肝心の段取りで足をすくわれる。それが僕のいつもの癖です。せっかくの計画を、自分の手で半分こぼしてしまいました。それでも彼女は、電話の向こうで小さく笑ってくれました。
次は正しいサイズを教えてもらって、今度こそきちんとした形で渡そう。僕はそう心に決めました。
(30代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
