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支援が届きにくい子どもと家族をどう支えるか、那須の「こどもホスピス」が挑む制度の狭間

支援が届きにくい子どもと家族をどう支えるか、那須の「こどもホスピス」が挑む制度の狭間

家族の孤立を防ぐレスパイトの不足

支援が必要なのは、こども達本人だけではない。希少・難治性疾患などの医療的なケアが必要なこども達や、発達特性を持つこども達を日常的に介護・養育するご家族は、日常的なケアに追われ、外部との接点を失いやすい。保護者は休む時間を確保しづらく、きょうだい児への配慮も課題となっている。

廣田氏は「こども達とそのご家族が 『息抜きが出来る』ホスピスとしての役割りを果たしたい」と話す。

同法人では今後、短時間でもこども達を預けられるレスパイト施設、同じ境遇の親同士がつながれる交流会、専門職による相談支援、地域の関係性を育む体制などを整えていく考えである。

家族が孤立しないことは、こども達本人の生活の質にも関わる。家庭が疲弊すれば、医療や福祉、教育分野のサービスだけでは支えきれない問題が表面化する可能性がある。

一方で、息抜きが出来るレスパイトや、お泊りが出来るショートステイは、地域によって受け皿が限られやすい分野でもある。人材確保、夜間・休日対応、医療機関との連携、送迎、ご利用者からの相談など、運営上の負担は大きい。支援の必要性が高まる一方で、安定運営の難しさが残る。

那須エリアでの支援モデルは全国の地方都市でも根づくのか

那須エリア(栃木県県北エリア)では、こども・子育て施策を総合的に進めるための計画づくりが全国の自治体同様に進められている。人口減少や少子高齢化が進む地域では、子育て支援や医療・福祉・教育などの受け皿をどう維持するかが、地域の持続性にも関わる。

那須こどもホスピスプロジェクトが目指すあるべき姿は、こどもから高齢者までが地域の中で役割りを持ち、自然に関われる場の創出である。廣田氏は、同法人の施設を「地域の誰もが立ち寄れる共生のモデルケース」にしたいと話す。

今後は、毎日こども朝ごはん食堂、居場所づくり(フリースクール)、病児・病後児預かり、ショートステイ・DVシェルター・夜泣きカフェなど、行政や地域では支えきれていない“制度の狭間にある活動”をモデル事業として軌道に乗せ、医療・福祉・教育など、地域を横断する横展開のモデルケースとしての機能を強化していく考えだ。

しかし、地方都市での地域型支援は一法人だけで完結するものではない。行政、医療機関、学校、福祉事業者、地域住民が継続的に関わる「関係性の仕組み」がなければ、活動は属人的になりやすい。

那須こどもホスピスプロジェクトの取組みは「モデル事業」に過ぎない。那須で始まった取り組みが地域に根づくかは、まずは法人独自がマネタイズできる事業運営体制を構築し、同時にご寄付や助成金など善意を持続可能な支援の和を継続的に広め、法人自ら課題を洗い出して仮説検証したモデル事業を、国の法制化や自治体独自の条例施策へ、いずれは公的な委託事業へと転換できるかに掛かっているという。

【取材協力】
特定非営利活動法人 那須こどもホスピスプロジェクト
代表理事 廣田功氏
https://nasu-chp.com/

配信元: TREND NEWS CASTER

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