
「完全版」が登場することで、無印版が「不完全版」のように見えてしまう可能性も…? 写真は納得いかない表情をする男性のイメージ(画像:写真AC)
【画像】「えっ、すご」「完全版すぎる…」 これが『新作ドラクエ』通常版と同時発売の「全部乗せ」バージョンです(6枚)
販売する時期や形態で生じる「複雑な感情」
ゲーム業界に限らず、どの業界でも商品を作り続けるためには利益を生み出さなければなりません。そのため、メーカーはさまざまな販売戦略を取り入れています。ゲーム業界でいえば、「限定版」や「完全版」もそうした工夫のひとつです。
限定版の場合は、特典内容と価格のバランスが取れていれば、大きな問題になることはさほどありません。通常版も同時に販売されるため、特典に魅力を感じる人は限定版を、そうでない人は通常版を選べます。ユーザー側に選択肢が用意されているため、不満が生じにくい仕組みです。
しかし、完全版は事情が少し異なります。追加要素によって作品の魅力が増していたとしても、一部で批判が起こるケースがあります。もちろん歓迎される場合も少なくなく、完全版そのものが悪いというわけではありません。ただし、販売方法やタイミングによってはユーザーが困惑し、複雑な感情を抱くこともあるのです。
「物語を人質に取られた」と感じるユーザーも?
完全版では、新シナリオや追加キャラクター、新たなエンディングなどが盛り込まれることも決して珍しくありません。作品世界がより深く描かれるのは、ファンにとって嬉しい要素といえるでしょう。
ただし、「物語の全てを知るには、完全版を遊ばなければならない」と感じるユーザーもいます。すでに無印版(完全版のベースとなる最初の製品)を購入したユーザーからすれば、新シナリオを楽しむにはもう一度同じゲームを買わねばならず、あまり愉快な状況とはいえません。
特に不満が高まりやすいのが、「他機種への移植」にあわせて新シナリオや新キャラクターが追加されるケースです。
Nintendo Switch/ Switch2やPlayStation 5、Xboxなどの現行ゲーム機をすべて所有しているユーザーは、決して多くありません。自分が持っていないゲーム機に向けて完全版が発売されると、嬉しさよりも「遊べないもどかしさ」が先に立ちます。最初から別ハードに展開するゲームならば諦めもつきますが、「移植で新要素が追加」となると、複雑な気持ちになるのも無理はありません。
