役員会議で開かれたファイル
数日後の役員会議で、私は自分の案がもう話題に上がらないものだと思っていました。
ところが議題が一巡したあと、彼が別のファイルを開きました。画面に映ったのは、私の名前がついた企画書でした。
彼は「これは彼女の案です」と前置きして、内容を説明しました。役員からは前向きな反応があり、その場で次に進めることが決まりました。
置いていかれたと思っていた企画が、いちばん大事な場で出されていました。うれしいはずなのに、私はすぐには喜べませんでした。そこに至るまで、何も知らされていなかったからです。
そして...
あとで二人になったとき、彼は「チームの資料に入れたら、君の名前が残らないと思った」と言いました。
守るために分けてくれたのだと、そのときようやくわかりました。けれど私は、「だったら、ひとこと言ってほしかった」としか返せませんでした。
大事にしてくれていたのだとしても、理由を知らされない時間は、置いていかれる時間とよく似ていました。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
