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72歳で現役続行! 藤波辰爾が明かす“引退しない理由”と猪木イズム

72歳で現役続行! 藤波辰爾が明かす“引退しない理由”と猪木イズム

藤波辰爾(C)週刊実話Web

今年、デビュー55周年を迎えた〝炎の飛龍〟こと藤波辰爾。同じ時代に闘った多くのレスラーがリングを去る中、72歳となった今も現役を貫いている。アントニオ猪木との師弟愛、長州力との名勝負、前田日明との死闘…数々の激闘の舞台裏、そしていまなおリングに立ち続ける理由を聞いた。

「まだ通過点」――“炎の飛龍”を支える日々の鍛錬

――藤波選手は現在72歳、キャリアは55年ということで、我々は驚くばかりです。
藤波 気づけば、それだけ時間が経っていた感じですね。でも、自分の中ではまだ通過点みたいな感覚です。若い頃と比べて思うような動きができないこともありますけど、「もう、いいや」ってなることはないですね。

――いまは引退を意識することはないと?
藤波 全然ないです。長州 力や武藤敬司、獣神サンダー・ライガーや棚橋弘至、みんな引退していっても、僕は自分に気持ちがあるなら周りに合わせる必要はないなって。例えば、新日本プロレスとか大きな団体にいれば、会社の方針があるかもしれないけど、僕はドラディションっていう自分の城があるし、まだまだ現役にこだわりたいですね。

――藤波選手は2000年代前半、新日本の社長を務めていた時期に引退を一度発表されましたが、のちに撤回されましたよね。
藤波 当時はレスラーと社長の二足のわらじがきつかったのと、周りの空気も感じ取って引退を考えたんですけど、自分の中で「待てよ、本当にこれでいいのか?」と思うところがあって、引退ロードをストップしちゃったんですよ。あのときのことがあるから、自分が納得するまでリングに立ち続けたいという気持ちは強いですし、踏み止まってよかったなって思います。

――その年齢を感じさせないコンディションもすばらしいですね。
藤波 現役だとお客さんに見られるわけだから、それを意識してなるべくジムで身体を作るようにはしてます。それは健康のためにもなるし、少し気乗りしなくてもいざジムに行くと、元気になれるんですよ。

――トレーニングがケガの防止にもなりますよね。
藤波 そうそう。とくに僕なんかは長い現役の中で、ビッグバン・ベイダーとの試合中に腰の大ケガを負って長期欠場したこともありましたし、コンディション維持にはかなり気を使ってます。起床時に必ずベッドの上でストレッチを5分やったり、週1回くらいで専門医に身体を診てもらったり。最近、同年代向けに『マッチョ・ドラゴン式トレーニング 古希でも闘える体づくり』っていう本を出したんだけど、レスラーが「藤波さんみたいに長く続けられるように」って、買っているみたいです(笑)。

――リングに上がる上で、やはりファンの声援もモチベーションになりますか?
藤波 もちろん。僕が1978年に海外修行から凱旋帰国したときに生まれたファンクラブが、いまだに活動してるんですよ。みんないい年齢だし、中にはお孫さんがいる人もいますけど、ドラディションの大会のときにスタッフとして手伝ってもらえるのがありがたいですね。

――ご子息であり、プロレスラーのLEONA選手の存在も刺激になりますか?
藤波 そうですね、一緒に練習することもあるし。彼がいま32歳なんだけど、身体がパンパンで張りがあって。肌なんかも水が弾ける感じで、逆に僕の場合は水が染み込むから(笑)。

――昨年は親子で新日本のリングにも参戦されました。
藤波 息子にとっては夢の舞台であり、何より父親と縁の深い団体ということで、感激してましたね。

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藤波辰爾(C)週刊実話Web

“燃える闘魂”に翻弄され、それでも慕い続けた師

――新日本で藤波選手が社長だった時期は、総合格闘技ブームや選手の離脱もあり、厳しい時代でしたよね。
藤波 やっぱりレスラーはアクの強い人間の集まりだし、自分で独立して旗を上げたいっていう選手が出てきましたよね。それを束ねるのは難しかったですよ。オーナーであるアントニオ猪木さんが格闘技のほうに肩入れして、新日本に厳しい意見を言っていたので、レスラーの中に穏やかじゃない気持ちだった人間もいたでしょうし。

――たしかに猪木さんは当時、新日本に公然とダメ出しをされていました。
藤波 別に猪木さんは新日本を潰そうとしたわけじゃなく、刺激を与えて話題を作るために、あえてやってたんでしょうけど、選手や社員はなかなか理解できなかったと思います。

――藤波さんは立場的に板挟みというか。
藤波 そう、まさに板挟みですよ(苦笑)。でも長州をはじめ、新日本から離れた人間も、最後は猪木さんの元に戻ってくるのが、あの人のすごさというかね。まあ、猪木さんの考えを最初から理解するのは難しいですよ(笑)。

――猪木さんが亡くなられて、3年が経ちました。
藤波 もう、そんなになるんですね。僕の中であの人が消えることはないですよ。いまでも自分が少しダラけてるなと思ったら、猪木さんの顔が浮かんで思わず背筋が伸びますから(笑)。

――猪木さんの行動で特に驚かれたのは?
藤波 いまパッと思い浮かんだのは、テレビ番組の企画で一緒にアフリカにロケへ行ったときに、猪木さんが黙って先に帰っちゃって、置き去りにされたことかな(苦笑)。もし僕が帰れなかったら、猪木さんもどうしてたんでしょうね? 「知ったこっちゃねえよ」って言いそうだけど(笑)。

――猪木さんは藤波さんが身近な存在だからこそ、特に厳しかったというか。
藤波 こっちも人間だし、そりゃ感情的になることもありましたよ。でも、僕はあの人に憧れてプロレスラーになったし、本当に矢を放つことはなかったですね。

――長いキャリアの中で数々のライバルがいましたが、藤波選手といえばテクニックで大柄な外国人レスラーを攻略する姿が印象的です。
藤波 一昔前はハルク・ホーガン、アンドレ・ザ・ジャイアント、ブルーザー・ブロディ、ベイダーとか怪物みたいなレスラーがいっぱいいましたね。身体のダメージは大きいんだけど、やりがいは感じましたよ。

前田日明との死闘で残った傷跡

配信元: 週刊実話WEB

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