頭のいい人の思考法の「育て方」とは?
積極的なオープンマインド思考は、日常の行動にも表れます。
たとえば、自分と同じ意見の人だけでなく、違う経験や専門性を持つ人と話そうとします。
それは相手を論破するためではありません。
自分には見えていない視点を見つけるためです。
また、自分の考えに都合のよい情報だけでなく、それに反する情報も確認します。
「この主張を守るにはどうすればいいか」ではなく、「この主張が間違っているとしたら、どこが弱いのか」と考えます。
これは知的な謙虚さとも深く関係していることが、過去の研究で示されています。
知的謙虚さとは、自分の知識や判断には限界があると認め、反対意見にも敬意を払い、新しい証拠があれば自分の態度を修正できる姿勢のことです。
では、こうした思考法は私たちにも身につけられるのでしょうか。
結論を先にいうと、できます。
先行研究は、積極的なオープンマインド思考が固定された才能ではなく、ある程度は習慣として育てられることを示しています。
その第一歩は、反対意見に出会ったとき、すぐに防御姿勢を取らないことです。
「どう反論しようか」と考える前に、「この意見のどこに一理あるのか」と考えてみることです。
そして、自分が強く信じていることほど、あえて別の角度から見直してみることです。
知性とは、いつも正解を言い当てる能力ではありません。
間違いに気づいたとき、自分の考えを直せる能力でもあります。
自信満々に語る人は、たしかに有能に見えます。
流暢に話す人は、専門家のように感じるでしょう。
しかし、数十年にわたる心理学研究が一貫して示しているのは、もっと静かな知性の姿です。
それは「自分が間違っているかもしれない」と本気で考えられる力です。
頭のいい人は、正しさにしがみつく人ではありません。
間違いを恐れず、むしろ間違いを通じて、自分の考えをより正確にしていける人なのかもしれません。
参考文献
1 Habit Most Intelligent People Have In Common
https://www.psychologytoday.com/us/blog/social-instincts/202607/1-habit-most-intelligent-people-have-in-common
ライター
千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。
編集者
ナゾロジー 編集部

