守っていたのは自分の段取り
当日、俺は少しきちんとした服で家を出ました。彼女が何か言いたそうにしていたのは見えていました。それでも、予約のことを話すと準備が台無しになると思い、店に向かいました。
店では、プレートの名前やケーキを確認しました。段取りはうまく進んでいました。けれど、彼女を安心させる言葉は用意していませんでした。
俺は彼女を喜ばせたいと言いながら、自分の計画を守ることを優先していました。サプライズの中身より、そこまでの時間を彼女がどんな気持ちで過ごすかを考えていませんでした。
そして...
店に来た彼女は、まだ疑っているような顔をしていました。個室のテーブルに置かれたプレートとケーキを見て、ようやく事情を理解してくれたようでした。
「ごめん。記念日のサプライズをしたくて、この席を取ってた」と説明しました。彼女は喜んでくれましたが、「先に少しだけ安心できることを言ってほしかった」とも言いました。
その言葉で、俺が用意していたのは楽しい時間だけではなかったと分かりました。不安なまま待たせる時間まで、彼女に渡していたのです。次に何かを準備するときは、驚かせることより先に、安心して待てる伝え方を選びたいです。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
