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Makuake歴代1位のAIグラス『Rokid』日本上陸──Evenとはまったく「思想が違う」製品だった

『見ているものをAIが理解する』のが最大の肝

Rokidが一番重視している機能は、目の前の光景や音をカメラとマイクで取得し、AIで解析して、文字情報なり音声なりでユーザーに返せるというところにある。

たとえば、ドイツ語の読めないメニューを見ながら「私の好みに合いそうな料理はどれ?」と聞けば、AIが候補を選んで解説してくれるだろう。旅先でこれが視界の中で完結するのは、スマホの翻訳アプリとは別次元の体験だ。

イベントで「これは欲しい」と興味を惹かれたのが、開発者パートナーが披露した名刺アプリ『Rokid Card』だ。名刺を取り込んで、どんな会社で、何をやっていて、規模はどのぐらいか……といった情報が視界の端に表示される。会話を中断することも、スマホをのぞき込んで相手に失礼な印象を与えることもなく、目線の延長線上で情報を得られる。名刺文化の残る日本ならではの着眼でもあり、まさに『AIが視界に入る』価値を体現した利用例だと思う。将来的には、会った人の顔と情報を覚えておいてくれる……というようなアプリケーションが登場する可能性もあるだろう。

開発者エコシステムの動きも活発だ。先月には都内でハッカソンが開催され、最優秀賞にはコンビニなど小売業のエリアマネージャー向けに、店舗の巡回・確認業務をRokidとダッシュボードで効率化するツールが選ばれたという。個人の便利ツールにとどまらず、業務用途にも広がりそうな気配がある。7月にはAgent Storeも開設されるので、こうしたアプリケーションが増えていくかどうかにも注目したい。

カメラへの忌避感と、デザインが課題か

一方で、課題もあると思う。

まず、カメラの存在そのものだ。『見ているものをAIが理解する』というRokid最大の武器はカメラがあってこそだが、思い起こせば10年以上前のGoogle Glassの頃から、カメラ付きグラスは常に「撮られているのではないか」という周囲の思いと隣り合わせだった。

特に日本はカメラ付きウェアラブルへの忌避感が強い。周囲の理解を得ながら使えるかどうかは、普及のカギになるだろう。国内販売代理店のフューチャーモデルは、日本ユーザーのデータを年度内に国内保管に切り替える計画を進めているという。視界のデータを取り込むだけに、これらの姿勢が今後大きく問われることになるだろう。

もうひとつはデザインだ。実物はテンプルが太く、ごつい印象で、正直、スタイルが洗練されているとは言いがたい。言い方は悪いが『ギークなアイテム』の域を出ない。『普通のメガネに見えること』に全振りしたEvenや、Ray-BanやOakleyとコラボすることでお洒落さを取り込んだMetaとは対照的なポイントだ。

配信元: Dig-it

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