●AORA 100 miniは日常での使用を想定して開発
ポータブル電源メーカーのBLUETTIは、『気づけば、暮らしの一部に』がコンセプトのAORAシリーズを展開している。同シリーズは日本市場向けに開発され、持ち運びがラクなコンパクト設計と表示部が日本語仕様で本体色は日本限定カラーという特徴がある。
ポータブル電源の代表的な用途といえば、キャンプや車中泊などのアウトドアと災害対策だ。ポータブル電源の認知度は高まっているが、これまでの製品は大きく、重く、しかも高価格。そのため、普及においてはこれらがハードルとなっている面がある。
実際、同社にはユーザーから「容量は欲しいけれど、重くて持ち運びが大変」という声が多く寄せられたという。そこで同社はユーザーの声に応えるため、一般家庭でよく使用される家電製品への電力供給はそのままで、より日常に寄り添う製品開発を目指した。注力したのは、徹底した軽量化とコンパクト化だ。
その結果、製品化されたのが『暮らしの隅に、確かな安心を』とうたう新製品のAORA 100 miniである。
AORA 100 miniは、バッテリー容量が1004.8Wh。定格出力は700Wで、電力供給時に電圧を下げる電力リフトを使うと1400Wまで出力が可能。本体への充電方式はACコンセントとソーラーパネル、車載用走行充電の3方式と、さらに二つの方式を併用するハイブリッド充電の計4方式に対応している。
電力供給のための出力ポートは9つで、AC出力×3、USB-C×2、USB-A×1、小型のデバイスに給電するDC5521×2、シガーソケット×1となっている。本体色はミントグリーンとグレーの2色だ。
AORA 100 miniの最大の特徴が、前述したように軽量かつコンパクト設計だ。本体サイズは高さ293mm×幅235mm×奥行215.5mmの縦長で移動時に持ちやすく、限られたスペースでも収まりが良い。さらに本体重量は約10.7kgと1000Whクラスのポータブル電源では業界最軽量という。
バッテリー容量1152Whの同社のAORA 100と比較すると、体積は約45%小型化し、重量は約36%軽量化。また、コンパクトでバッテリー容量1024WhのAORA 100 V2と比べても体積は15%小さく、重量は7%軽い。
●バッテリー技術の進化で軽量・コンパクトを実現
なぜ、軽量化とコンパクト化が実現できたのか。その答えは、バッテリーの進化にある。ポータブル電源に搭載されているバッテリーは、セルと呼ばれる小さな充電池が集まってできている。
このセルは従来、円筒形の形状だったが、バッテリー技術の進化によって角形に変わってきた。円筒形のものを束にすると、曲面のために束の内側にも外側にも隙間ができてしまう。しかし、角形のものを束にした場合、接触面がフラットなので隙間ができにくい。
つまり、セルが円筒形から角形になったことで、デッドスペースである隙間がなくなった。また、搭載しているパワー半導体もコンパクトかつ高性能に進化し、これらによって軽量化やコンパクト化が実現できたというわけである。
バッテリーにはリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、約6000回の充放電サイクルに対応。1日1回、充放電を行っても16年以上使用できるロングライフ設計となっている。
前述のとおりバッテリーはセルが集まってできている。バッテリーへ充電する際は個々のセルに電力を送って蓄電するのだが、ただ単に電力を送ると個々のセルにバラつきが生じるという。バラつきがある状態で充放電を繰り返すとバッテリーの劣化原因の一つになり、その結果、充放電サイクルが短くなってしまう。
BLUETTI製品に搭載している充電技術は、制御をかけて個々のセルの状態が同じになるように調整して電力を送る。この技術とバッテリーの進化による相乗効果で、AORA 100 miniでは6000回もの充放電を可能にしたのである。
同社の製品は、自社工場による一貫体制で生産されており、徹底した品質管理に取り組んでいるという。バッテリーでは20項目に及ぶ品質試験を行い、さらに50項目もの安全保護機能によって長期間、安全に使用できるというのが、BLUETTI製品の特徴の一つである。
日本法人が設立されたのは2021年で、これまで数多くの製品を発売してきたが、リコール件数は現在までゼロだ。このことからも、同社製品の安全性への取り組みがうかがえる。

