参拝客が少ない神社は、ご利益も少ないのか
旅行先で神社を訪れるとき、多くの人は、参拝客の多い有名神社を選ぶのではないでしょうか。
立派な門や社殿があり、写真映えもする。社務所があり、お守りや御朱印も受けられる。
限られた旅行時間のなかで、見どころの多い神社へ人が集まるのは自然なことです。
一方、参拝者の少ない無人神社は、地味に見えることがあります。
社殿は小さく、境内に人影もない。お守りも御朱印もない。
そのため、「人が来ないのだから、ご利益も少ないのでは」と感じる人もいるでしょう。
しかし、
「人が多い神社はご利益がある」
「人が少ない神社はご利益がない」
という考え方は、必ずしも正しくありません。
もちろん、人が集まる神社には、それなりの理由があります。
古くから信仰されてきた歴史がある。実際にご利益を感じた人が多い。神様にまつわる逸話が残っている。
そうした背景はあるでしょう。
しかし、参拝者の数だけで神社の良し悪しが決まるわけではありません。
神社参拝で本当に大切なのは、自分と神様との関係です。
自分がその神様とつながりやすいか。
これからも通い、関係を深めていけるか。
そこが重要なのです。
たとえば、神様とつながりにくい有名神社と、神様を身近に感じられる小さな無人神社があるなら、私は後者を選びます。
見た目が地味でも、参拝者が少なくても、神様ときちんと通じるのであれば、その神社のほうが自分にとって意味があるからです。
神社は知名度ではなく、神様との関係で選ぶ
私自身は、龍神系の神社を信仰し、自宅でも龍神の神札をお祀りしています。
そのため、旅先に有名な稲荷神社と龍神を祀る小さな神社があれば、私は龍神の神社を優先します。
稲荷神社に力がないという意味ではありません。
普段からお稲荷様を信仰している人であれば、私よりも深く、その神様とつながれるでしょう。
一方、私は普段から龍神を信仰しているため、龍神系の神社との関係がすでにあります。
大切なのは、どの神様が有名かではありません。
「そこにはどのような神様が祀られているのか」
「自分は、どの神様と関係を築いていきたいのか」
この二つを意識することです。
人が多いから、ご利益が強い。
人が少ないから、価値がない。
そのように考える必要はありません。
むしろ、有名神社では、神様だけでなく、そこに集まった人の念にも目を向ける必要があります。
参拝したとき、心が落ち着くのか。それとも、理由もなく疲れたり、気分が重くなったりするのか。
目の前の華やかさや知名度に引っぱられず、自分の心と体の反応を確かめること。
そして、自分にとってつながりやすい神社を選び、感謝を忘れずに通い続けること。
それが、結果として最も意味のある参拝につながるのです。
文/あらかし時雨 写真/Shutterstock

