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資材高と職人不足で揺れる住宅市場、地場工務店は生き残れるか

資材高と職人不足で揺れる住宅市場、地場工務店は生き残れるか

国内の住宅市場では、資材価格の上昇や住宅取得費の高騰などを背景に、新設住宅着工戸数の減少が続いている。地域の工務店では、職人の高齢化や人材不足によって、受注があっても十分な施工体制を確保できないという課題も表面化している。

こうしたなか、住宅商品の企画や部材供給、顧客と地域工務店のマッチングを行うプラットフォーム「HiL(ハイル)」を展開するワールドハウジングクラブ株式会社に、工務店が抱える構造的な課題へのアプローチと、住宅価格が上昇する時代の住まい選びについて聞いた。

なぜ着工数が減る一方で、職人不足が深刻化しているのか

住宅市場では、市場全体の変化と、個々の工務店が抱える経営・人材面の課題が同時に進行している。

市場全体では、建築資材や人件費の上昇によって住宅価格が高騰する一方、生活者の所得の伸びが追いつかず、住宅を購入しにくい状況が生じている。新設住宅着工戸数も減少傾向にあり、特に初めて住宅を取得する層にとって、購入時の負担は重くなっている。

地域工務店が直面する課題の一つが、職人の不足と高齢化である。同社によると、工務店の間では、数年後に現在の発注先へ工事を依頼できなくなるのではないかという懸念が広がっているという。不足しているのは現場の職人だけではない。住宅の設計や施工管理を担う人材の確保も難しくなっており、受注前の提案から実際の施工まで、幅広い工程に影響が及び始めている。

住宅着工戸数が減っているからといって、職人不足が解消されるとは限らない。着工数の減少を上回るペースで担い手が減れば、地域によっては住宅の新築や維持管理を担う事業者そのものが不足する可能性もある。

ただし、こうした人材難や資材価格の上昇は、一企業や個々の工務店の努力だけで解決できる問題ではない。人口動態や地域経済、職人の育成環境などとも関係する中長期的な課題である。

加盟金やロイヤリティに依存しない工務店支援の仕組み

こうした工務店の負担を軽減する仕組みとして、同社が展開しているのが高性能住宅のプラットフォーム「HiL」である。

同社の説明によると、HiLは一般的な住宅フランチャイズとは異なり、工務店から多額の加盟金や継続的なロイヤリティを受け取る仕組みではない。HiLが企画した住宅に関心を持った顧客を、対象地域の登録工務店に紹介し、実際の施工を地域の工務店が担う。

住宅商品には、建築家などが設計した複数のプランが用意されている。工務店は一棟ごとにゼロから商品を企画する負担を抑えながら、耐震等級3や断熱性能「HEAT20 G2」を基準とする住宅を提案できるという。施工面では、YKK AP株式会社と共同開発した「未来パネル」を活用している。構造面材、断熱材、高性能樹脂窓などを工場で一体化したパネルユニットで、現場作業の一部を工場生産へ移す仕組みだ。

同社は、これによって現場作業の省力化や工期の短縮が見込めるほか、施工者の経験によって生じやすい品質のばらつきを抑えられるとしている。住宅商品の企画を本部側が担い、現場の工程を一部標準化することで、設計人材や職人が不足する工務店の負担軽減を目指している。一方、工場生産やパネル輸送を前提とする以上、物流費や燃料費の上昇による影響は避けられない。現場作業を減らす効果と、製造・輸送にかかるコストとのバランスを継続的に検証する必要がある。

配信元: TREND NEWS CASTER

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