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資材高と職人不足で揺れる住宅市場、地場工務店は生き残れるか

資材高と職人不足で揺れる住宅市場、地場工務店は生き残れるか

注文住宅から「企画型」へ、営業や設計はどう変わるのか

HiLを導入した工務店からは、営業や設計業務の効率化につながったとの声が寄せられているという。

顧客の要望を聞き、一から図面や見積もりを作成する注文住宅とは異なり、企画型住宅では、あらかじめデザインや性能、価格帯の目安が示されている。顧客が完成後の住まいをイメージしやすく、工務店側も提案や見積もりに必要な時間を抑えられる。

同社によると、こうした仕組みによって商談から成約までの効率が改善した事例もあるという。経験の浅い営業担当者でも、本部が用意した販促資料や研修を利用することで、住宅の性能や特徴を説明しやすくなるとしている。

実際に住宅を建てた施主からは、断熱性や光熱費に関する評価も寄せられている。同社が紹介する事例では、以前の住まいで冬場の結露に悩んでいた施主から、転居後は一般的な家庭用エアコンでも室内の温度差が小さくなり、光熱費も以前の賃貸住宅より抑えられたとの声があったという。

ただし、住宅の光熱費は、建物の広さや家族構成、設備、地域の気候、生活習慣などによって大きく変わる。個別の事例を、すべての住宅で同様の効果が得られることを示すものとして捉えることはできない。

企画型住宅には、価格や性能を把握しやすい利点がある一方、完全な注文住宅と比べて、間取りや仕様の変更に制約が生じやすい。同社は今後、間取りや仕上げの選択肢を増やし、企画型の効率性を維持しながら自由度を高める新たな仕組みも用意するという。

工務店の役割は、地域の住宅を守る「家守り」へ

住宅部材の工場生産や設計の標準化が進めば、地域工務店の役割も変化する可能性がある。

従来は、設計から部材の手配、施工までを自社で一貫して担うことが工務店の強みとされてきた。今後は、標準化された住宅商品を地域の条件に合わせて適切に施工し、完成後の点検や修繕を長期にわたって担う「家守り」としての役割が、より重要になると同社はみている。

もっとも、部材や設計が標準化されても、住宅の品質が自動的に保証されるわけではない。実際に施工し、完成後のメンテナンスを行うのは地域の工務店である。

工場で生産されたパネルを使用しても、現場での接合や防水、気密処理、施工管理が不十分であれば、設計上の性能を十分に発揮できない可能性がある。同社も、工務店がプラットフォームに依存するのではなく、施工管理能力を維持・向上させる必要があると説明する。

住宅を検討する生活者に対して、同社は、初期費用だけを優先して断熱性や耐震性といった基本性能を下げないことが重要だと指摘する。住宅価格が上昇するなかでは、目に見えやすい設備や内装と、長期的な安全性や光熱費に関わる性能のどちらに予算を配分するかという判断が求められる。

同社は「HEAT20 G2」や「耐震等級3」を一つの目安として挙げているが、住宅に必要な性能は、建設地域や敷地条件、予算、家族構成などによっても異なる。性能表示だけでなく、設計意図や施工体制、完成後の保証・点検内容まで確認する必要がある。

住宅会社や工務店を選ぶ際には、企業の知名度や「完全注文住宅」といった形式だけで判断するのではなく、コストの内訳、住宅性能、施工管理、引き渡し後の対応を含めて比較することが重要になる。

HiLが提示する仕組みは、設計や営業、施工の一部を標準化し、地域工務店の負担を軽減しようとするものだ。一方、その持続性を判断するには、登録工務店の増加数だけでなく、施工品質の維持、工務店の収益性、住宅購入者の満足度、長期的なメンテナンス実績などを継続的に確認する必要がある。

【取材協力】

ワールドハウジングクラブ株式会社  
https://www.worldhousingclub.com/

HiL(ハイル)
https://hil.co.jp/

Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/@hil2809

配信元: TREND NEWS CASTER

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