ラーメン愛とライフステージの変化によって芽生えた健康意識
──そもそも、なぜそこまで健康に気をつけるようになったのでしょうか?
太っていた時期はラーメンを食べ終わった後に動悸がしていたんですよ。階段を上った後みたいな疲れがあって、「これはヤバいかもしれん……」という焦りがあったんです。
それに、僕が太ったり肌が荒れたりすると「やっぱりラーメンって身体に悪いんだな」みたいなコメントが来るんですよ。僕が健康じゃないとラーメンに悪いイメージを持たれるじゃないですか。それが嫌なんです。ラーメンを悪く言われるのは許せないというか。
──自分とラーメンが一体化しているというか……。
ハハッ!(笑) ラーメン界を背負っているとまでは思わないですけど、だいぶ距離は近いと思います。
あくまでいちラーメン好きなので、ごくフラットな心持ちで食べるようには心がけているんですけど、動画として投稿する上ではできるだけ痩せていた方がいいですしね。
人間ドックを毎年受けているんですけど、今年になって総合評価がBになるまではずっとA判定でした。スープの飲み過ぎのせいで、血は濃いらしいんですけど……。
──例えば「SUSURU LAB.」の法人化や結婚、さらにお子さんが生まれたタイミングなどライフステージの変化による健康意識の移り変わりはありましたか?
責任は重くなりましたね、子供も2人目が生まれましたし。健康状態を損なうと「SUSURU TV.」が更新できなくなるじゃないですか。そうなると「SUSURU LAB.」は稼げなくなりますし、編集スタッフや僕の家族も食べていけなくなる。
──以前よりはるかに多くの人たちから健康であることを望まれていますよね、今のSUSURUさんは。
そうですね。自分ひとりの身体じゃないという感覚は強くなりました。ただ、それでも「ラーメンが好き」ということだけは胸を張って言えるんです。ラーメンを食べることは、いまだに仕事だと思っていないというか。
動画を編集するとかショート動画のネタを考えるとか、今の自分にとってはそっちの方が仕事っぽいですね。
──ラーメンだけが息抜きなのでしょうか?
そういう感じです(笑)。僕は撮影も一人で向かうので、とてもノビノビできるんです。電車の中とかめっちゃ楽しいですからね。しかも、行けば食べられるじゃないですか、ラーメンって。とにかく開放的な気分です。
──さらに、朝と夜を制限していることによって、ラーメンの喜びも最大化されるというか。
息抜きは、あとはXを見てる時ですね、ドパガキ(ドーパミン依存のガキ)なんで。そこは大学時代から変わってないんですよ。
YouTubeが人間性を育ててくれた
──10年以上「SUSURU TV.」を続けて、最も変化したことは何ですか?
自分で決断できるようになったことですかね。僕、YouTubeを始める前は本当に自堕落な人間だったんですよ。大学もダラダラして行かなくなって、いざ辞める時になって親に「どうするの?」って聞かれても無視したりして。とにかく自分で何かを決めることから逃げていたんです。
ただ、YouTuberとして何年か活動を続ける上で、選択肢を与えられて決めるようなことが増えたんですよね。「明日どこのラーメン食べようかな?」とかも小さい選択ですけど、チャンネルにおいては重要なわけで。
動画の企画にしても、以前は他の人になんとなく投げて相手が動いてくれるのを待っていたんですけど、大半は何も動いてくれないんですよね。なので自分が引っ張らなきゃいけない、そこで決断する意識が生まれたんです。
──YouTuberという職業を通して更生できたというか。
マイナスがゼロになっただけなんですけどね(笑)。 でも意識は変わりましたよ、今は責任感もあるので。
──「毎日ラーメン健康生活」で変わったのは身体ではなく心だったんですね。
身体を鍛えてから意識が変わった面もあります。なんか、脳が開くんですよ。なので以前よりも動けるようになりましたね。太ってた時って思考もちょっと重かったんですよね。「身体も重いし、今は動きたくないな」みたいな。
今は鍛えているのでメンタルも良い方向にシフトできました、トレーニングをしていなかったら自堕落な人間のままだったかもしれません。
前編はこちら
取材・文/風間一慶 撮影/杉山慶伍

