「森保ジャパン」が会社のひとつの部署なら「MVP社員」は誰か
ところで、森保ジャパンを会社の一部署として見るなら、今大会で最も高い評価を受ける選手は、GKの鈴木彩艶ではないだろうか。
ブラジル戦では、後半に押し込まれるなかで至近距離からのシュートを何度も防ぎ、試合を最後まで接戦にとどめた。日本が大会を通じて8得点を挙げた一方、4試合で5失点に抑えられた背景には、守備陣全体の働きに加え、最後尾での安定した働きがあった。前出の人事担当者も言う。
「会社でたとえれば、トラブルが続く大型案件で、最後の防波堤となって損失の拡大を食い止めた社員です。部署全体が苦しい時間帯でも仕事の質を落とさず、自分の担当範囲を超えてチームを支えたという意味で、「社長賞」や「最優秀社員賞」の候補の一人となります」
鈴木のパフォーマンスを支えたGK部門は、今大会の森保ジャパンで一定の成果を残した部署の一つだったといえる。
森保監督への正当な査定とは、「優勝未達」という結果を曖昧にしない一方で、日本代表を世界の強豪と競り合える位置まで引き上げた仕事も冷静に認めることだろう。
そして、最後の半年で求められるのは、過去の評価を無理に覆すことではない。
次の責任者が、森保体制の到達点よりも少し先から仕事を始められる状態をつくること。それが、長期政権を率いた監督に課される、最後の成果目標ではないだろうか。
取材・文/集英社オンライン編集部

