“実弾”疑惑は県庁にも飛び火…海外視察に3億円超
県議会の騒ぎが広がる中、服部知事は14日に、県職員が県議を「先生」と呼んだり、委員会室に入る県議を起立しお辞儀で迎えたりする過剰な対応を改めると表明し、議会との関係を見直す姿勢をアピールする。
だが、その服部知事も21年4月の就任以来、豪華海外視察を行なっていた。
「県の発表では、これまでに知事と副知事が行なった23件の海外視察には約3億3732万円が使われています。県議会の海外視察では、ハワイの高級ホテル『シェラトンワイキキビーチリゾート』の一泊11万4600円の部屋に泊まったことが税金浪費の象徴として非難されましたが、知事はパリで一泊13万4000円の部屋に泊まっていました」(県政界関係者)
知事はこのグレードの部屋を使ったことを「反省すべきこと」と述べたが、県議会の一部議員と同じような考えで税金を使っていたことになる。そしてこの関係者は、そうした状況になるのは「当然」と指摘する。
「服部知事は初の県職員生え抜きの知事ですが、蔵内さんに気に入られて副知事にまで出世し知事になった、『番頭』みたいな人で、なんでも蔵内さんの言うことを聞くような人です。蔵内さんこそがラスボスです。
結局、県議会も県庁も、私物化がこれほどひどいのは他にはないんじゃないでしょうか」(同関係者)
また、今回県議会のカネの問題が出た背景には、蔵内議長を頂点とする自民党県議団が「強くなりすぎたためではないか」との指摘もある。
「福岡の自民党県議団というのは自分たちの権益を求め、国会議員なんかとも一線を画す独特なところがあるんです」と別の野党関係者は話す。
実際、福岡県は高市早苗首相を支える麻生太郎自民党副総裁の地元だが、その麻生氏は獣医師でもある蔵内議長が世界獣医師会会長に就任したことを祝う6月のイベントに、「強引ともいえるような⼿腕をいかんなく発揮されることを楽しみにしたいと思います」と、意味深なビデオメッセージを寄せている。
蔵内議長は麻生副総裁との関係は良いと強調する一方で、今回の告発騒ぎを「政治的陰謀と感じるか」と聞かれたのに対し、「噂は聞きました。私の政治スタンスに対する対⽴をしている⽅々との問題じゃないかというのが⾔われているということは、東京で聞きました」と、これまた思わせぶりな回答をしている。
だが、どのような思惑があろうと、議会で違法の疑いがあるカネが飛び交っていた疑惑は消せない。福岡県議会事務局は5月下旬、議会棟での取材の撮影や録音を許可制にするなどとする取材制限を突然かけようとしたが反対の声に押され、撤回した。今回のように、「報じられては困ること」が、福岡の政界にはまだまだあるのではないか。
※編集部追記 24日午前、副議長である中尾正幸議員が議員辞職した。同日午後1時より、中尾氏は記者会見を行う予定。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

