母は普段どおり、夕飯の連絡を送ってきた
家族チャットが再び動いたのは、私が家に着く少し前でした。
「今日はハンバーグにしたよ」
母からのメッセージでした。私は「了解、早く帰るね~」と返しました。あの写真のことに、母は触れませんでした。家に着くと、母がエプロン姿で台所に立っていました。
「おかえり、手を洗ってきなさい」
母の声はいつもと同じで、私はあの話を切り出せませんでした。夕食の食卓では、父も普段どおり缶ビールを開けていました。母もハンバーグを取り分けながら、いつものテレビを見ています。誰もあの写真の話をしませんでした。
そして...
あの日から2週間が経ちました。家族チャットは、普段どおり動いています。父は毎日出勤し、家に帰ってきます。
でも、なんとなく家の中の温度が、少しずつ下がっている気がします。私はあの女性が誰なのか、母が何を知っているのか、これからどうなるのか、何もわからないままです。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
