日傘を持ってこなかった私と、友人の傘
その日、私は日傘を持たずに家を出ました。天気予報を見忘れたのか、面倒だったのか、今となっては思い出せません。駅前で待っていた友人の頭上には、涼しげな日傘が広がっていました。汗を拭きながら駆け寄った私は、「暑いね」と声をかけながら、当然のように傘の中に入りました。友人が場所を空けてくれたので、私は迷いなくその隣に立ちました。
「一緒に入っている」つもりで、傘の中心に立っていた私
歩き出してからも、私は友人と話しながら少しずつ位置を動かしていました。日陰に体が完全に入るように、無意識に傘の柄へ手を添えていました。進む方向まで、自分の歩きたいペースへ引き寄せていたようです。
友人が少し離れたとき、私は「もっとこっち来ればいいのに」と声をかけました。私としては、遠慮している友人を気遣ったつもりでした。傘の下は2人分ある。だから一緒に入ればいい。単純にそう考えていました。
