ショーウインドーに映った、傘の中心にいたのは私だった
大通りに面したカフェの前で、友人が信号待ちで立ち止まりました。
「私もちゃんと日傘に入りたい」。
振り返った友人の視線を追うと、ショーウインドーに映る私たちの姿がありました。傘の下に丸ごと収まっているのは私だけ。友人の左肩は日差しの中で光っていました。
私は間を置いてから、「ごめん。完全に自分の日傘みたいに使ってた」と、傘の外に出ました。
そして...
友人が黙っていたのは、気にしていないからではないのだと、そのとき分かりました。私は日陰に立てている自分の快適さばかりを考えていました。友人にも同じ気持ちで一緒に入っていると思い込んでいたのです。悪気がなかったのは事実です。でも悪気がないことと、相手を炎天下に立たせたことは、別のことでした。帰り道、私はドラッグストアで自分の日傘を買って、友人に写真を送りました。
(20代女性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
