届いた一言
その方から短いメッセージが届いたのは、締め作業の途中でした。
「私、来ないほうがいいですか」
予約の変更を頼み続けた結果が、この一言でした。私は定型文を消し、理由を初めてそのまま伝えました。
「カラーの仕上がりまで、私が最後まで担当したいんです。混み合う日は、途中をほかのスタッフに任せることになってしまうので」
初来店の日に伺った話も添えました。送信後、鏡の前の椅子を拭きながら、事情を最初から伝えるべきだったと後悔しました。
そして...
次の来店の日、鏡越しに頭を下げると、理由は先に言ってほしかったと言われました。
「先に理由をお伝えするべきでした。すみません」
守っていたつもりで、この方の不安には手を付けていなかったのです。今は日程の相談をするときに、事情を一言添えるようにしています。それでも店の人手不足をお客様に背負わせている後ろめたさは、まだ消えていません。
(30代男性・美容師)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
