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気候変動を否定しながら自然保護を訴える矛盾の正体…参政党も採用する世にも奇妙な「極右エコロジー」思想の源流

気候変動を否定しながら自然保護を訴える矛盾の正体…参政党も採用する世にも奇妙な「極右エコロジー」思想の源流

反資本主義の極右?

極右エコロジーの近代批判は、時に資本主義批判にも接続される。極右は、左派のように階級支配や格差を中心に批判するのではなく、資本主義が世界を均質化し、人々を根なし草にしてしまうことを批判する。極右エコロジーにとって資本主義は、土地から人々を引きはがし、共同体を解体し、伝統や文化的差異を壊すものとして問題なのである。

そのため、極右エコロジーの反資本主義は、「根づいた共同体」への回帰をめざす。この発想には、すでにいくつかの前例がある。たとえば、ナチ党の指導者で、反資本主義的思想を持っていたグレゴール・シュトラッサーは、産業社会を解体して都市人口を農村へ移し、労働者、知識人、兵士を農民的な存在へと変える社会構想をもっていた。

また、フランス緑の党の創立に関わった哲学者エドワード・ゴールドスミスも、資本主義批判や自主管理思想を、土地への愛や失われた純粋性への郷愁と結びつけたことで、その思想は極右からも参照されるようになった。そこでは、巨大都市や工業的農業、アメリカ的消費主義などが批判される一方で、地域経済、伝統的農村共同体、倹約的で半自給的な生活が称揚される。

ここで注目すべきなのは、極右エコロジーは資本主義を批判する際に、左派エコロジーとよく似た語彙を用いるようになるということである。地域主義、ローカリズム、反消費社会、反グローバリズム、脱成長といった言葉は、左派エコロジーにも極右エコロジーにも共通してあらわれる。

このように、両者が近代批判や資本主義批判を共有することで、左派エコロジーと極右エコロジーのあいだに、ある種の思想的な「収斂」が生じることがある。そして、この重なりは、エコロジーの側から極右へと合流する回路を開く。すなわち、「極右のエコロジー化」とは反対の方向から、「エコロジーの極右化」という問題が生じるのである。

文/森野咲

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