
左から伊藤和典さん、出渕裕さん、樋口真嗣さん。「File 2 公開に向けて! File 1振り返り上映会&トークイベント」にて
【画像6枚】え…!? 意外すぎる「樋口監督作品」&話題に上った『ケルベロス』です
「こんな肩書きは初めて見た」
2026年8月14日の『機動警察パトレイバー EZY File 2』公開に先駆け、同年7月26日に行われた「File 2 公開に向けて! File 1振り返り上映会&トークイベント」のオフィシャルレポートが到着しました。登壇者は本作の監督を務める出渕裕さん、脚本を手掛け、シリーズ構成も務める伊藤和典さん、そして第3話の絵コンテを手掛けた樋口真嗣さんで、樋口さんは『パトレイバー』関連イベントへ初登壇になります。
トークの序盤で場を沸かせたのは、出渕監督による暴露話です。「昔、真ちゃんはパトレイバーは敵だって言ってたんです」と明かすと、樋口さんは苦笑しながらも当時の心境を振り返りました。「ファンがたくさんいる場でそんなことを言ってしまうと、完全にアウェイになる」としつつ、「同時期に準備していた作品があったのですが、バンダイさんでは既に『パトレイバー』が動き出していたこともあって、ライバル視していた部分もありました」と、若手時代の率直な胸中を語ります。
その樋口さんが手掛けた『EZY』第3話は、押井守さんが監督を務めた『ケルベロス-地獄の番犬』のパロディをエンドロール後に忍ばせたことでも話題となりました。樋口さんは「俺の中では、別にウケ狙いじゃないんです」と前置きしつつ、「今までになかった新しいヒーロー像を作ろうと思い描いていたものの、完成したものを見ると、あれ、これいつものじゃないかと思ってしまうような苦い経験がいくつもあって」といい、それを反映しないと夢物語のようにハチャメチャな映画作りがうまくいってしまう展開に納得できない部分があったそうで、「だったら、ほろ苦く終わりたいなと思いました」と、最終的にあのようなカタチで着地させたといいます。
このパロディが実現した背景には、押井さんとの深い信頼関係もありました。エンドロールに記載された「予告編承諾 押井 守」というクレジットについて、樋口さんは「真ちゃんがやりたいならいいよと押井さんが言ってくれたので、パロディができることになりました」と明かしています。エンドロール編集担当者からも「こんな肩書きは初めて見た」と言われたそうです。
今回のイベントでは、入場者プレゼントとして樋口さんが手掛けた第3話の絵コンテ集が配布されました。冊子の表紙には「第5話」の記載が残っていますが、これはもともと第5話として準備されていたエピソードが第3話へ変更された名残とのことです。樋口さんから「リアルな臨場感を出すために、一斗缶で火を焚きながら撮影しているようなシーンにしたい」という要望があり、出渕監督が第3話への移動を決めたことを明かしています。「第3話になったことで、あの予告をエンドロール後に入れることもでき、結果としてきれいな流れになって満足でした」と振り返りました。
出渕監督はFile 2についても「エンドロール後に何かスペシャル映像もあるかもしれない」と期待を持たせつつ、「話数を入れ替えた関係でレイバーが全然出てこないFile 2になりましたが、各話を異なるアプローチで行っているので、バラエティー豊かな話になったと思います」と述べています。8月14日の公開を心待ちにしたいところですね。

「File 2 公開に向けて! File 1振り返り上映会&トークイベント」に登壇した出渕裕監督
イベントレポート全文 その1
今回行われたイベントには伝説のクリエイター集団HEADGEARから、本作の監督を務めた出渕裕さん、脚本・シリーズ構成の伊藤和典さん、さらには絵コンテ(第3話)を務めた樋口真嗣さんの3名が登壇しました。
今回、『機動警察パトレイバー』関連のイベントに初登壇となった樋口真嗣さん。HEADGEARのひとりである押井守さんを意識したニット帽とスタッフ手作りのTシャツを身に着けて登場すると、開口一番に押井さんのモノマネを披露し、会場を沸かせました。
樋口さんから見た『パトレイバー』について問われると、出渕監督が「昔、真ちゃんは“パトレイバーは敵だ!”って言ってたんです」と暴露します。樋口さんは「ファンがたくさんいる場でそんなことを言ってしまうと、完全にアウェイになる」と苦笑しつつ、その理由を「同時期に準備していた作品があったのですが、バンダイさんでは既に『パトレイバー』が動き出していたこともあって、ライバル視していた部分もありました」と明かしながら、当時を振り返りました。
続けて樋口さんは、「放送が始まってみると、レイバーが全然動かないじゃん!と思いました。レイバーはいつ動くのかなと思っていたら、劇場版で零式が動いたんです!」と当時の驚きを懐古。さらに、「『パト2(機動警察パトレイバー2 the Movie)』になると、またレイバー動かなくなってしまって……。それでも面白かったので、押井守さんってすごいんだなと思ったんです」と、当時の率直な心境を明かしました。
樋口さんが『EZY』に参加することになったきっかけは、出渕監督に居酒屋で声を掛けられたことだったそう。出渕監督は、「特撮映画ではなく、特撮映画を“撮る”話。実写の監督をやったことがある真ちゃんに頼むのが一番だと思いました。脚本を読んだ真ちゃんには『こんな現場ないっすよ!』と言われましたが、現場のリアルを加味して絵コンテを描いてくれたら、内容が嘘じゃなくなると思ったんです」と語り、樋口さんへの全幅の信頼を明かしました。
脚本を手がけた伊藤さんは、「『ガメラ』を撮影していた時の断片的なイメージで、こんな感じかな?と思い出しながら脚本を書いたんです。本編のように、前日に脚本を書き直せと言われたり、現場に早朝から呼び出されたりしたことはないですよ!」とフォローするも、樋口さんは意味深に「どうですかね~」と笑い、会場を盛り上げました。
本日のイベントでは、入場者プレゼントとして、登壇者の樋口さんが手掛けた第3話の絵コンテ集を配布。冊子の表紙に記載されている『第5話』の記載については、もともとは第5話のエピソードだったものが第3話へ変更された経緯について、樋口さんから「リアルな臨場感を出すために、一斗缶で火を焚きながら撮影しているようなシーンにしたい」と要望があったと、出渕監督は説明。
しかし、第1話がクリスマス、第2話が正月という時系列だったため、本来の第5話のままにすると季節感にずれが生じてしまうことから、第3話へ移動することになったそう。「第3話になったことで、“あの予告”をエンドロール後に入れることもでき、結果としてきれいな流れになって満足でした」と出渕監督が振り返りました。

「File 2 公開に向けて! File 1振り返り上映会&トークイベント」に登壇した伊藤和典さん
