「肉割れも伸びた皮膚も勲章」
──ダイエット中、うまくいかないことはありませんでしたか。
体重は順調に落ちていったので、痩せなくて悩むことはなかったと思います。ただ、あまりに痩せることにフォーカスしすぎて、一時は50キロくらいまで落ちて、頬がこけてしまったことがありました。痩せていてもそれは魅力的ではないので、今は5キロ戻したんです。
加速度的に痩せていたときは、アイドルで着ている衣装がどんどん小さくなって、衣装合わせをちゃんとしているのに、本番のときに緩くなってしまうこともありましたね。
──一人暮らしは金銭的につらい場面もありましたか。
それはもう(笑)。シーシャ屋さん、ビアガーデン、タイミーでゴミ屋敷清掃……振り返ると、いろいろなアルバイトをしましたね。ビアガーデンは残ったご飯をいただけるのでありがたかったですね。シーシャ屋さんは仕事がない日も来ていいよと言ってくれて、涼んだりできたのもうれしかったです。
なにしろ家賃が7万円するのに月収が15万円くらいだったので、いろいろな人の優しさで生き延びた印象はあります。
──近年、糖尿病治療薬を美容・減量目的で使う動きも話題になっています。ご自身は、今回の体重の変化をどう捉えていますか。
私は、自身の経験を通じて、「自力で痩せる」という成功体験が、人生のモチベーションに繋がると思えました。最初の3キロでもいいから、まずは自力で痩せてみると「できるじゃん、私」と思えるんですよね。リバウンドすることもありますが、そのベースがあると何回でもやり直しがきくのではないでしょうか。もちろん、肉割れと伸びた皮膚も残るけど、それも勲章ということで(笑)。
※本記事は本人の経験を紹介するもので、経済的困窮による欠食、水だけで空腹をしのぐ行為、短期間の急激な減量を健康的な方法として紹介・推奨するものではありません。食事を十分に取れない状態、急激な体重減少、極端な食事制限、その他の体調不良がある場合は、医療機関や自治体の生活困窮者相談窓口などに相談してください。
取材・文/黒島暁生 撮影/久保田隆元

