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左足切断・競技転向から一躍、ロス金メダル候補へ。パラバド超大型「新人」河合紫乃

左足切断・競技転向から一躍、ロス金メダル候補へ。パラバド超大型「新人」河合紫乃

アジアパラ、そしてパラリンピックへ

パラバドミントンでは、河合の障がいを考えると、車いすのクラスにエントリーするのが一般的だという。しかし、河合は立位にこだわった。

河合: 車いす生活になった当初は、障がい者になった自分を受け入れられなくて、何かパラスポーツをしようと思い立ったときも、バドミントンをしたいとは思えませんでした。でも、高校時代のバドミントン部の後輩が世界で活躍する姿を見て、大学時代にインカレで団体優勝したときの喜びがよみがえり、私もまたあの感動を味わいたいと思ったんです。また、かつての仲間に誘われて約8年ぶりにバドミントンをしてみたら、30分ほどでプレー感覚が戻ったことで、「これならできそう」と思えたことも後押ししてくれました。

ただし、やるからには本気でロサンゼルスパラリンピックで頂点を目指したい。そう考えたとき、ネックとなったのがチェアワークです。パラフェンシングの車いすは固定されていましたし、私生活でも車いすではほぼ前進しかしません。ところが、パラバドミントンでは激しく前後しますし、細かなチェアワークも必要です。今からチェアワークの練習を始めたとして、あと3年で世界のトップレベルに到達できるというイメージがどうしても湧きませんでした。ならば、健常のときと同じような感覚でプレーできる立位で勝負しようと思ったのです。

今は健常の頃に近い感覚でプレーできるようになってきています。左脚も、義足だからというよりはちょっとケガをしている、というぐらいのイメージで付き合えています。
では、その思い通りに動かない左脚をどうすればいいかということを、体の構造や筋肉の働きを理解したうえで考えようと、今トレーナーと一緒に勉強中です。健常のころは感覚だけでプレーしていたので、そこは大きく変わったところですし、論理的に考えたり言語化できるようになれば、それが競技者としての強みになるのではないかと考えています。

この秋、名古屋で行われるアジアパラでは、絶対に優勝したいと思っています。また、ロサンゼルスパラリンピックは、私がパラスポーツの世界に入って10年目という節目の年に開催されますし、私が目指す最高地点でもあります。障がい者というと、まだまだあまりよいイメージを抱かない人も少なくないと思うのですが、金メダルという結果を出すことで「障がい者になってよかった」と私自身が言いたいですし、周りの人たちにもそう思ってもらえたら、これほど嬉しいことはありません。

約8年におよぶ車いす生活、左脚切断を経て、体を作り直し立位でコートへ帰ってきた

不屈のアスリート河合紫乃は、ロサンゼルスの舞台で「最高に強い自分」を証明してみせるだろう。

text by TEAM A
photo by Hiroaki Yoda

配信元: パラサポWEB

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