"県議会のドン"は否定
吉松、江藤両県議は、正副議長ポスト就任への根回しと感じ、これらの金を支払っていたとしている。両県議に名指しされた県議はいずれも否定しているが、証言が事実だとすれば、正副議長ポスト獲得のため、両県議合わせて2000万円台後半(一部報道では2840万円)にのぼる超高額な"上納金"が飛び交っていたことになる。
藏内議長は"県議会のドン"と呼ばれる人物だが、自身が上納金に関与していたことは否定する一方で、西日本新聞の取材に、正副議長ポストを巡る現金授受について、「上の世代は激しかったが、俺たちは嫌になってやめた」などと慣例があったことを暗に認めた。「相場は、議長ポストが1000万円、副議長ポストが500万円だった」との証言もある。
吉松県議は西日本新聞の報道から数日後、福岡県庁で記者会見を行い、上納金支払いの実態を明らかにした上で、「会派内の上司に逆らえない人の弱みにつけこんだカツアゲだ。みかじめ料的な要求だった」との心境を語った。
吉松県議は、自民党県議団の幹部から「議⻑就任を祝う政治資⾦パーティーの収⼊で回収できる」とも説明されたといい、実際、'20年10月に開催された議長就任祝賀会では2000万円を超える資金が集まり、「上納金」を埋め合わせることができたそうだ。
音声データと声紋鑑定の衝撃
吉松県議は、'19年に1000万円を支払った際の中尾副議長とのやり取りとされる音声データも公開。中尾副議長が「明⽇、(⾃⺠県議団の)会⻑が荷物を預かります。俺、責任持ってそれちゃんと⽴ち会います」と説明。これに対し、吉松県議は「9時ぐらいには(議会棟に)来ておきます」と答えたところ、中尾副議長が「⼤⾦やけんね。管理しとかんとね」と答えていた。
中尾副議⻑は音声データの真偽について、当初、「俺の声に似ているが記憶にない」と否定。しかし、西日本新聞とテレビ西日本が日本音響研究所(東京)で声紋鑑定を実施したところ「99・99%以上の確率で、中尾⽒であることは間違いない」などとした分析結果が出たことを報じると、「にわかに信じられませんが、科学的にそうであれば、私の⾔った⾔葉なんでしょうね」と認めたとも取れる発言に転じた。
