「あなたのためよ」が口ぐせだった
息子夫婦と親戚で集まった食事会で、私は向かいの席から息子の妻に言いました。「箸の持ち方、直したほうがいいわよ」息子の妻は「すみません」と頭を下げて、取り皿を置き直しました。息子がやんわり止めても、私は「あなたのためよ」と続けました。結婚して3年、息子の妻の食べ方が目に入るたび、注意するのが年長者のつとめだと思ってきました。自分が姑から受けた注意を、今度は私が引き継いでいるつもりでした。ふだんのメッセージでも、料理や行儀のことばかり送っていました。息子の妻の顔を見て話した記憶は、思い返してもほとんどありませんでした。
打ってしまった一言
食事会から家に戻っても、聞き流されたような苛立ちが残っていました。私は息子の妻とのトークを開き、「もう飯食うな」と打ちました。乱暴な言い方だと分かっていながら、そのまま送りました。送ったことを、その場では後悔しませんでした。冗談で流してくれるだろうという甘えが、自分の中にあったのだと思います。返ってきたのは「分かりました」だけでした。それきり、息子の妻からのメッセージは途絶えました。
