●安易な「認証コード」の共有や「パスワード」の使いまわしに警鐘
トークセッションでは、ITジャーナリストでスマホ安全アドバイザーの鈴木朋子さんを招いて、スマホ決済の利便性とセキュリティー意識の重要性について語った。
鈴木さんは、「スマホの中にいくつものアプリがあり、それぞれのアカウントにパスワードを設定しています。どれがどれだか分からなくなり、パスワードの設定がいい加減だったり、同じパスワードの使いまわし、Wi-Fiのパスワードを気軽に共有してしまうなど、パスワードが大切なものという認識があいまいになっています」と語る。
特に若い世代ほどアカウントとパスワードに囲まれた生活が日常になっていて、リスクへの意識が低いという。
「友達のSNSアカウントを乗っ取る、『乗っ取り遊び』と呼ばれる行為が流行っています。その子に成りすまして嘘の告白をするということが起きているのです。もちろん、法律上は不正アクセスにあたり違法行為です。また、小学生から高校生までのグループが、ネットカフェのシステムに入るサイバー攻撃も起きて捕まりました」と、若い人がゲーム感覚で犯罪に手を染めてしまう現状を示す。
また、認証コードを単なる数字の羅列と考えて、他人に教えてしまうケースも増加。認証コードを教えてしまうと、他人による操作であっても、当人による手続きとみなされてしまう。若い人には、その意識が低いようだ。
Paidyでは、認証コードのプロセスは本人確認ではなく、「当人確認」であるということを認識するように提唱している。本人確認は「あなたは誰ですか?」の確認で、氏名、生年月日、住所などで本人を確認するプロセス。一方の当人確認は、今使用しているあなたの電話番号と認証コードを紐づける。今手続きしている当人を確認するというものだ。単なる数字の羅列ではなく、「手続きしている当人である」という重要な意味を持っていることを認識することが重要だ。
鈴木さんは「詐欺は考える余地を与えず、急がせるのが常套手段です。焦らされたりした時ほど注意する必要があります」と注意を促す。
さらに夏休み期間は、子供が親や祖父母のスマホを使ってゲームのアイテムを買ったり有料課金するトラブルが増えるという。親や祖父母が気付かず使っているうちに金額が膨らみ、あるタイミングでびっくりして気付くというパターンだ。
最後にまとめとして次の三つを挙げた。まず、怖がってサービスを使わないのはもったいないので、守るべき情報をしっかりと理解してサービスを使うこと。そのためにID、パスワード、認証コードを他人に渡さない。他人のために本人確認をしないこと。
次に、メッセージ、メールのリンクは踏まない。フィッシング詐欺の対策では、公式サイトや公式アプリから情報を確認することが重要だ。
最後は、少しでも違和感があったら、早めに家族や友人に相談すること。その上で公式のサポートセンターや窓口に相談すること、とアドバイスして締めた。

