手指の不調を感じたら…

早めに整形外科の受診を

手指の不調で受診する女性

手指に痛みやこわばり、しびれなどの症状が出た場合、何科を受診すればいいのでしょうか。

まずは整形外科を受診しましょう。手指の関節の病気なのか、そのほかの病気なのか、採血やMRIなどによる検査で診断します。ちょっとした手指の不調でも、自己判断は禁物です。専門医のアドバイスに従って治療を進めましょう」(中村先生)

手指が自由に使えないと日常生活に支障が出てしまうため、できるなら手指の不調は避けたいもの。予防するために普段の生活の中でできることはあるのでしょうか。

手指に負担をかけない日常生活を心がけることが大切です。力を入れてスマホを握っていたり、パソコンのマウスを1日中使っていたりと、手の形を変えずに長時間、物を持つと手指には相当な負担がかかります。スマホなどはギュッと力を入れず、軽く持つようにしましょう。

筋膜は日常の動作でも壊れていきます。壊れた筋膜は眠っている間に修復されます。しっかり睡眠を取り、バランスの良い食事をとることが手指の健康にも重要なのです

特に摂取してほしいのがたんぱく質。卵、豆類、鶏肉、豚肉、牛肉、魚……とバラエティーに富んだ食材を取り、さまざまなアミノ酸を摂取しましょう。

また、大豆製品も積極的に摂取するといいでしょう。大豆イソフラボンには、女性ホルモン『エストロゲン』の分泌を促し、同時にホルモンのバランスを調整する働きがあるため、症状の改善につながる場合もあります」(中村先生)

そのほか、3つの首(首、手首、足首)やおなかを温めて冷えを防ぐ、入浴や適度な運動で全身の血流を良くすることも予防になるそうです。

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まとめ

手指の健康は、日常生活を営む上でとても重要。しっかり寝て、きちんと食べ、手指を含め、自分をいたわる生活をすることが大切です。手指に気になる症状があれば、早めに検査を受けるようにしてくださいね。

取材・文/相田佐知(44歳)
ライター・編集者。鉄ヲタ男子2人の母。趣味は旅行(鉄道旅多め)、キャンプ。夢は「成田空港で行先を決めて旅行する」こと。

著者/監修/中村 光伸先生
光伸メディカルクリニック院長。医学博士。整形外科医の知見から骨の仕組み、体の動かし方を活かした骨のトレーニングを提唱する骨の専門医。骨の強化と全身の機能回復を両立する「骨たたき」を考案。若々しい体を取り戻す「リバースエイジング」の専門家としてメディアにも多数出演。著書に『医者が考案した骨粗しょう症を防ぐ1分間骨たたき』(アスコム)。