3.拘縮ケアのポイント
3-1.ゆっくりと介助し、痛みを与えない
拘縮している部位を動かす際は、必ずゆっくりと行いましょう。
急いでいたり、動かしづらいからといって、強い力を加えると激しい痛みを与えてしまいます。
被介護者の表情を見ながら、無理なく動かしてください。
3-2.同じ姿勢を長く続けない
体を起こすことで自然と筋力を使います。
寝たきりで一日過ごすのではなく、定期的に体を起こしてあげましょう。
ただし、顔色が悪くなったり、吐き気を伴ったりする場合は無理に行わないでください。
3-3.声かけをする
一動作ごとに声かけを行いましょう。
また、関節などに痛みがないか確認のための声かけも大切です。
3-4.脱健着患を守る
着患脱健とは、障害のある側から着て、障がいのない側から脱ぐことです。
片マヒや拘縮のある方の更衣介助を行う際には必ず気をつけましょう。
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4.拘縮の予防
4-1.関節可動域訓練
関節可動域訓練とは、関節を動かして可動域を維持する訓練です。
関節可動域訓練は、デイサービスや老人ホーム、居宅訪問で受けることが可能です。
また、最近では、リモート機能訓練支援サービスの提供も始まりつつあります。
4-2.動作練習
動作練習とは、日常生活のなかで関節を動かす訓練です。
日常生活でしっかりと関節を動かすことが最大の予防になります。
理学療法士や作業療法士の指導のもとで訓練することがよいでしょう。
4-3.ポジショニング
ポジショニングとは、関節拘縮を緩和させるのに有効な体位変換です。
寝たきりの場合、重力に対して姿勢を保つために働く筋肉が過剰に働いてしまい、関節拘縮を起こしてしまいます。
そのため、姿勢を変えることで、同じ部位が長時間圧迫されることを防ぎます。
拘縮の部位や要介護度などによってもポジショニングの位置や方法は異なるため、専門家の指導を受け、適切なポジショニングを身につけましょう。