ダブルインカムの家庭が増える今、マイホームを購入し、住宅ローンでペアローンを選択する夫婦が増えています。でももし離婚したら?万が一どちらかが亡くなってしまったらどうすればいいのでしょう。ペアローンを組んで後悔しないためにもどのような仕組みであるのか、注意点は何かを知っておく必要があります。今回はおもに離婚などによるペアローンのデメリットにスポットをあてて考えてみましょう。

住宅ローンのペアローンとは

その名の通りペアで住宅ローンを借りることをいい、夫婦(親子等も可)がそれぞれローン契約をします。収入が2人分あるので審査が有利になり多く借りられるのが魅力です。また住宅ローン控除という、ローンの年末残高の1%分にあたる所得税が(ケースにより住民税も)免除される仕組みが夫婦でそれぞれ利用できます。いいことばかりのように感じますが、デメリットはないのでしょうか。

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共働き夫婦がペアローンを利用するデメリットとは?


家を購入するカップル
【画像出典元】「iStock.com/gpointstudio」

ペアローンは、2つの契約をすることになるため、契約時にそれぞれ諸費用がかかり割高になります。当然ですが、書類もその分増えるため記入や準備の手間もかかります。
また、双方がそれぞれ審査に通らなければ借りられないことも忘れてはいけません。

返済がスタートすると、住宅ローン控除が夫婦で使えますが、年収や借入額によっては単独でローンを組んでも効果が変わらないことがあります。2人ともローン控除を受けられるという仕組みだけでペアローンを選択しないようにしましょう。

また、購入後に妻が出産等でしばらく所得がない状況が続くケースもデメリットといえます。妻は、税金を納める立場でなくなるためせっかくのローン控除が使えないことになってしまいます。また、子育てや家の事情によって妻(または夫)が働かなくなるケースがあるかもしれません。その場合ペアローンを目いっぱい借りていると家計が厳しくなることが容易に想像できます。

このように家庭環境の変化によって共働きが継続できなくなることがありますので、ぎりぎりの返済計画は禁物です。