病気と向き合うためには孤立しないことが大事

2010年に腎臓病をもつかたやご家族をサポートするために最初の会社ペイシェントフッドを起業し、ウェブサイト「じんラボ」をオープン。2019年に、疾患を問わず病気をもつ人をサポートする団体、ピーペックを立ち上げました。

長い期間病気と向き合っていくときには、「孤立しないこと」がとてもたいせつです。

重篤な疾患で、なかなか治らないと、気持ちが沈み、自分の内にひきこもりがちになります。そういうときこそ、同じ病気の仲間とつながることが助けになるのです。そのためのコミュニティづくりも進めてきました。

また、治療について、完全に医師任せしてしまうのではなく、みずから病気に関する理解を深めることも必要です。治療法や薬を選ぶことは、生き方を選ぶことともいえるからです。

今は、自分で立ち上げた事業が少しずつ開花してきたところで、仕事が趣味といってもいいでしょう。ウェブサイトをはじめ、多方面から患者さんをサポートするための仕事を、今後も積極的に続けていきたいと考えています。

これは自分の好きなことなので、疲れも感じません。しかし、あまりがんばり過ぎて体調をくずしてしまえば元も子もありません。「無理せず、甘えず」の精神で、今後も長く元気に働きたいと考えています。

この記事は『壮快』2022年9月号に掲載されています。

画像参照:https://www.makino-g.jp/book/b609152.html