FP自身の体験談

私自身が会社を辞めてフリーランスになった時のことをお話しましょう。
私は妊活のために勤め先を辞めて一度家庭に入りました。出産後にFPの資格を取得して少しずつ仕事を始めたので、しばらくは夫の扶養の範囲の収入をウロウロしていました。

そのうちありがたいことに徐々に仕事が増え、税金を納める立場になり、国民年金や健康保険に自身で加入することとなりました。今は法人化し、少し立場が違いますが、いずれにしても会社員として、被扶養者として、そして自営業者としての3つの立場を経験しました。

正直、会社員は税金や社会保障の面で手取り足取り手厚く、羨ましいなと思います。また、企業ごとにいろんな状況があると思いますが、一般的には会社員なら今月、来月の収入の心配はしないで良いわけです。また扶養に入ることで受けられる優遇措置の魅力もよく分かります。でも、また会社員や専業主婦に戻りたいかというと私の場合はそう思いません。

個人で仕事し、継続的に報酬を得ることの難しさはひしひしと感じています。自分で決断しなければならないことばかりで迷いも多くあります。しかし、小規模でも自分が社長として何でも自由に決めていけること、社会的に求められていると感じることに取り組めること、思い立ったら直ぐに行動に移せるスピード感、そしてダイレクトに感じるクライアントからの反応。どれも会社員時代には味わえないことです。

フリーランスの仕事を通して受け取る対価は、その仕事を評価していただき支払ってもらっているものだと強く感じることができ、お金を自分の手で稼いでいるという実感をより強く持つことができます。

もちろん会社員時代の仕事もやりがいが無かったわけではありません。でも一方で(お恥ずかしながら)「あと○日出勤したら休み!」といつもカウントダウンをしている自分もいました。今は、毎日好きなことをしているので休みを意識したり、待ち遠しいと思ったりすることもなく過ごしています。また、定年もないため年齢を気にせず納得の行くところまでチャレンジができます。人それぞれ感じ方はあると思いますが、フリーランスの良いところはより主体的でいられることだと思います。

(広告の後にも続きます)

まとめ


イキイキと働く人々
【画像出典元】「stock.adobe.com/Jacob Lund」

今回は、会社員からフリーランスになる場合に関係するお金のこととして、下記のようなことを見てきました。

厚生年金と健康保険が、国民年金と国民健康保険に変わり、労使折半ではなくなる。
社会保障が手薄になるため、自身で対策が必要
年末調整で済んでいた税金関係は、自身で確定申告をし、場合によっては個人事業税や消費税も納める立場になる
節税対策として、計上できる経費や、各種所得控除を上手に活用する

独立開業を目指す人の瞳は、誰もがキラキラ輝いています。これからフリーランスとして仕事をしていこうという人は、長く事業を継続していくためにも、また思い描くマネープランを実現するためにも会社員時代との税金や社会保険の違いなど押さえておくとよいでしょう。