旅先では日々の生活を忘れて食事も楽しみたいもの。観光地の中でも人気が高い京都と福岡で2023年に新しくオープンしたお店を4軒ピックアップ。ファインダイニングの名店からカジュアルに楽しめるお店もご紹介。
レストラン KAJI（京都）
2023年5月、日本の古都・京都に新しくオープンしたのがコンテンポラリー レストラン KAJI（カジ）。ハワイ内外で多くのゲストに愛されている日系アメリカ人シェフ、クリス・カジオカによる薪窯（まきがま）を使った料理が特徴的。日本の魚介類や地元の食材を中心に、カリフォルニア料理にインスパイアされながらも、お店で腕を振るうヘッドシェフ・ ケオネ・コキのバックグランドでもあるペルーも感じられるコース内容だ。
この日、私がいただいた日本風に仕上げた「セビーチェ」、「スダチとアヒアマリョ（黄唐辛子）をあえた甘エビ・ペルー産黄芋のロースト添え」、「塩昆布サルサベルデにスモークオイスターを添えたキャベツの炭焼き」など、どれもユニークなお料理ばかり。
日本の新鮮な食材を薪窯で調理することで、食材の繊細さにさらなる深みが感じられながらも、一口ごとにしっかりと日系ペルー人であるケオネのルーツも感じられる。
また、町家を改装した店内は、落ち着いたアースカラーのレンガ造りで、コンパクトなオープンキッチンを囲むカウンターや厨房（ちゅうぼう）中央の薪窯が、温かさと親しみやすさを演出している。
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居酒屋ニエフ（京都）
様々な飲食店で修業を積んだ店主が2023年8月にオープンした「居酒屋ニエフ」。繁華街でもある河原町の喧騒（けんそう）を離れ、阪急・大宮駅とJR・二条駅のちょうど間に位置する一軒家の2階にあるお店は、カウンターとテーブル2席の心地よいサイズ。
お刺身や揚げ物に加え、さっと出てくる「ひたし豆」や「焼き茄子おひたし」などの冷菜小鉢もどこか懐かしさを感じるメニューばかりで、日本酒が進む。
しかしながら、このお店ではあえてナチュールワインをおすすめしたい。店主の今までの知見をいかしたセレクションの中には希少なものも紛れているかもしれないドキドキ感も楽しんで。
ほとんどのゲストがオーダーするという骨付き「手羽中塩焼き」としめの「じゃこチャーハン」はマストトライ。仕事でちょっと疲れた時に軽く一杯、気心の知れた同僚とワインでしっぽりしたい時など、気軽に訪れたいお店のひとつ。
text: Keisui Suzuki
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