全国的に増える「空き家」の問題を解消させるべく、空き家をリノベーションし、住宅や店舗にして活用しようとする動きが目立ってきています。実家が空き家となりリノベーションを考えている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、空き家のリノベーションにはデメリットもあり、物件の状態によっては2000万円を超える高額な費用が発生することも。
そこで今回は、空き家リノベーションに関するメリット・デメリット、費用相場、使える補助金やローンなどについて解説します。空き家について理解を深めた上で、リノベーションを進めましょう。
空き家リノベーションのメリット
ウッドの溢れるオシャレなリビング
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空き家をそのままの状態にしておくと、倒壊や犯罪のリスクが高まってしまいますが、リノベーションを行うことでさまざまなメリット、恩恵が受けられます。
倒壊・犯罪のリスク軽減
建物は時間と共に劣化していきますので、空き家をそのまま放置しておくと、景観を損ない近隣住民に不快感を与えます。最悪の場合は倒壊する恐れもあり、誰も住まない空き家は不法投棄や不法占拠など犯罪の温床となることも。
空き家をリノベーションし綺麗に維持しておけばこうしたリスクを軽減でき、さらに「賃貸」や「民泊」などに活用すれば収益を得られることもあります。
特定空き家に認定されにくい
状態の悪い空き家を放置し、行政から「特定空き家」と認定されると、「住宅用地に係る特例」措置が解除され、固定資産税が最大6倍にまで跳ね上がることがあります。空き家をリノベーションしておけば、特定空き家に認定されにくくなるため、結果的に税金の負担を抑えられます。
物件価格が安い
家を探しており、これから空き家を購入する人の場合は、その「安さ」が一つのメリットとなります。空き家は新築よりも物件価格が安く、築年数の古い空き家や地方の空き家などであれば、ほぼ土地だけの価格で購入できるケースもあります。たとえば、空き家のマッチングサイト『空き家ゲートウェイ』では、売却価格100円の空き家も多数掲載されています。
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空き家リノベーションのデメリット
荒れた外観の住宅(庭の木も倒壊)
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空き家のリノベーションにはデメリットや注意点もあります。なかにはリノベーションをして後悔する方もいますので、デメリットも理解した上で検討しましょう。
想定外の費用がかかることがある
空き家の状態によっては、内装や外壁のリフォーム以外にも、下記のような部分の修復が併せて必要になることがあります。
・シロアリ被害の補修と消毒
・雨漏りの原因調査と補修
・耐震補強
など
中でも「耐震補強」は高額になりやすく、追加で200万円前後の出費が発生することがあります。建築基準法が改正された1981年以前の「旧耐震基準」で造られた住宅の場合、耐震補強が必要となるケースが特に多いため、1981年以前の古い空き家をリノベーションする際には注意が必要です。
自由にリノベーションできないこともある
物件の構造によっては、レイアウトが制限され、思い通りにリノベーションできないことがあります。たとえば建物の構造に関わる「通し柱」「筋交い」は取り外しができないことが多く、レイアウトや間取りを大きく変えられないことがあります。大規模なリノベーションを考えている方の場合、どこまで手を加えられるかを事前に確認しておくことが大切です。
周囲の環境は変わらない
空き家をリノベーションしても、周囲の交通、商業施設、住宅などの環境は変わりません。そのため「交通の便が悪くとても生活できない」「お店にしたけれどお客が来ない」など外部要因が原因で不便さを感じてしまうこともあります。物件だけでなく、その地域環境もよくリサーチして検討することが大切です。