世界には「腐る貨幣」なるものがある!?

ドイツ・バイエルン州のプリーン・アム・キームゼー地域で「キームガウアー」というお金が流通しているのをご存知か!?発行日が記されているこのお金は、時間と共に価値が下がっていく。1キームガウアーは1ユーロに相当し、銀行口座と連携したカードでチャージし、チャージ金額に応じたキームガウアーの紙幣を受け取ることができる。チャージ金額の3%は自分で選択した団体に寄附される。6カ月毎に3%減価(2022年現在)するため、期限が切れた場合はスタンプを購入しないと、利用できない。使わないと「腐っていくお金」が流通している。

2003年に立ち上がった「腐るお金」の仕組みは、2023年の今でも維持されている。
世の中、捨てたものじゃない。
2022年の利用状況は以下の通り↓

利用者 約4000人
店舗数 約400
寄付先 約300
流通金額 約2.5億円(2021年1月1日 – 2022年1月1日)
寄附金額 約700万円(2021年1月1日 – 2022年1月1日)

ユーザーへの割引や特典などの経済的メリットはない。それでも、誰もが贈与の循環に参加することで、持続可能な地域の発展に繋げることを、この通貨の価値として大切にしているという。地域の教育と一体化した仕組みだっていうのも面白い。お金とは、何か!?を子どもたちと考える良い機会。“最大多数の最大幸福”を諦めないという取り組みである。

利子が要らないお金があったら、みんなが借りるはずである。
そのお金が、時間と共に減価していくのであれば…
みんな期間内に使おうとする。
そのお金を元手に、事業を始める人が生まれる。
雇用が生まれる。
税金だって前払い。
当然、地域の税収も増える。

経済社会は複雑なので、そう簡単には行かないと思うが…
貨幣という紙切れに振りまわされ続けてきた人間としては、誠に興味深い。

(広告の後にも続きます)

Love&PeaceからSWITCH to HOPEへ。

昭和生まれのプランナーなんていうのは、単なる資本主義の手先。今となっては、お金のために、なんでもしてきたと言い切れてしまう。バブル崩壊も、リーマンショックも、結局、お金の問題だったのだ。申し訳ない。

その罪滅ぼしのために、最近は、社会起業家のスタートアップのお手伝いをしている。社会問題を、ビジネスで解決できないか!?という相談にのっている。

追い求めるのは、
LoveでもPeaceの答えでもない。
問題を、希望へ変えること。

ホントに、ホントは、
結局、お金の問題でしょ!?て考えることを止めてしまうワタシの問題なのである。