ストレスから解放され、気がラクになった

幸いにもすぐに受診でき、発症から1カ月以内の治療なら多少耳の聞こえは改善する可能性があるということで、ステロイド治療を開始することに。最初の1週間は通院していましたが、転倒ばかりでまともに歩くこともできず、めまいと嘔吐で食事はほぼ取れなかったそうです。

1週間後に再受診し、改善が見られないので入院することになりました。入院したものの、症状は何も変わりませんでしたが、友人は夫と離れたことでストレスがなくなり、気持ちがラクになったそう。医師から「ステロイド治療は期間が決まっていて、これ以上入院を続けてもできる治療はありません。生活の中でめまいが起こることは当たり前だと体に覚えさせていくと、体が慣れて今までのように動けるようになるでしょう。ただし、しっかりと体が休めるような環境をつくってくださいね」と言われ、1週間で退院することになりました。しかし、友人が突発性難聴になっても夫や義両親の態度は変わらず、「人のせいにするな」と言われたそうです。

そして、退院から約3週間後に治療でどの程度改善しているか再受診した結果、ドライヤーや大声などのかすかな音だけは聞こえるようになりました。ただ、友人は突発性難聴になり4kg痩せてしまい、ストレスのない生活を送るため子どもを連れて実家に帰ることに。実家に戻り、耳の聞こえにくさやめまいは相変わらず続いているようですが、少しずつ食欲も戻り、夫からのストレスがない生活が本当に幸せだと言っていました。

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まとめ

夫や義家族からのひどい仕打ちにひとりで我慢して闘って、心身ともにとても弱ってしまった友人。しかし、突発性難聴になったことで友人自身と子どもの幸せを考え、現在の環境から抜け出すために別居という新たな道に進むことを決めた友人は、少し輝いて見えました。これからは、実家で療養しながら自立に向けて少しずつ頑張っていくそうです。離婚できるまで苦労は耐えないと思いますが「私が病気になったことを夫と義両親に謝罪させてから離婚する!」と決めた友人をこれからも応援し続けたいと思います。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

監修/高島雅之先生(たかしま耳鼻咽喉科院長)
日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医。金沢医科大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科で講師を務めたのち、2007年に開院。「病気の状態や経過について可能な範囲でわかりやすく説明する」ことをモットーに地域医療に従事。「宇都宮スリープセンター」を併設し睡眠医療にも携わる。テレビやラジオなどメディアでも、いろいろなジャンルにおいて医療情報を発信。著書に『専門医が教える鼻と睡眠の深い関係 鼻スッキリで夜ぐっすり』(クロスメディア・パブリッシング)があり、Amazonのカテゴリー7つで1位を獲得。

マンガ/山口がたこ

著者/MISATO
産後の物忘れの悪化に悩む2人兄妹のママライター。趣味は甘い物を食べること、緩く宅トレをすることです。