脳梗塞になりやすいNG習慣



脳梗塞は高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が主な原因となります。不規則な食事や運動不足、喫煙、過度の飲酒、睡眠不足、ストレスのため過ぎなど、生活習慣病の要因はすべてNG習慣と言えるでしょう。
1つでも心当たりのある人は、寝たきりになる可能性を防ぐためにも今から改めていくことが大切です。

とはいえ、運動や睡眠の量などは年齢や性別、体質で異なり、「適度な量」がわかりにくいもの。そこで、目安の1つとしてBMI(ビーエムアイ)呼ばれる、国際的に用いられている体格指標をチェックすることをおすすめします。

BMIの算出方法と脳梗塞になりやすい数値の目安

BMIは以下の方法で算出することができます。

BMI = 体重kg ÷ 身長mの2乗

計算機で計算する場合には「BMI=体重kg÷身長m÷身長m」と入力して算出します。
例えば、身長160cm、体重55kgの人の場合、50÷1.6÷1.6=21.48で、BMIは約21.5です。

判定は以下の通り
・BMIが18.5未満………………低体重
・BMIが18.5 以上 25.0未満…普通体重
・BMIが25.0 以上 30.0未満…肥満(1度)
・BMIが30.0 以上35.0未満…肥満(2度)
・BMIが35.0 以上40.0未満…肥満(3度)
・BMIが40.0 以上………………肥満(4度)

BMIが30を超えると、男性は心原性脳塞栓症の発症率が2倍に、女性はラクナ梗塞とアテローム血栓性脳梗塞の発症率が2倍になると言われています。

ただし、これはあくまで目安の1つです。生活習慣病は自覚症状がほとんどなく、検査をしないと見つかりません。定期的に健康診断を受け、異常を指摘されたら放置せず、積極的に治療を開始することがとても大切です。

なお、魚の油に多く含まれるエイコサペント酸(EPA)は、脂質異常症の治療に使われる薬にもなっている成分で、脳梗塞の予防にも有効です。EPAは、いわし、さば、さんま、マグロなどに多く含まれているので、普段の料理に積極的に取り入れましょう。

(広告の後にも続きます)

まとめ

30代、40代のうちは「まだ若いから平気」と、不規則な生活をしたり暴飲暴食をしたりしがち。しかし、生活習慣病はある日突然発症するものではなく、長年の積み重ねで引き起こされます。30代、40代のうちから習慣を見直して、体にダメージを与えない生活を身に付けることが、将来の脳梗塞を防ぐことにつながります。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

取材・文/かきの木のりみ
4つの編集プロダクションで紙媒体の編集をしつつWebの学校に通い、Webと紙両方の編集に携わるようになって約20年。スポーツは見るのもやるのも好きなのだけど、最近はすっかり見るほうに……。

ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室

著者/監修/菊池 大和 先生
医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長。地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。